平成23年度 2級土木施工管理技術検定試験  学科試験問題 Page2

※ 問題番号No.12〜No.31 までの20 問題のうちから6問題を選択し解答してください。
解答及び解説で疑問を持ったら即調べてみましょう。
自分で調べた方が絶対に頭に入ります。
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No 12 鋼材の特性に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 低炭素鋼は,展性,延性に富み溶接など加工性が優れているので橋梁などに広く用いられている。
2 耐候性鋼は,大気中での耐食性を高めたもので,塗装の補修費用を節減する橋梁などに用いられている。
3 高炭素鋼は,炭素量の増加に伴ってじん性が優れ硬度が得られるので,表面硬さが必要なキー,ピン,工具などに用いられている。
4 ステンレス鋼は,構造用材料としての使用は少ないが,耐食性が特に問題となる分野で用いられている。

解答と解説: 

答え--- 3
炭素量が高いほど硬さ、引張強さ、電気抵抗は増加するが、延伸性・じん性などは低下する。一般的にS50C以上の高炭素鋼は、炭素量が多くじん性は劣化する。


No 13 鋼橋の架設工法に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1  フローティングクレーンによる一括架設工法は,船にクレーンを組み込んだ起重機船により橋梁を一括してつり上げる工法で,水深があり流れの弱い場所で使われる。
2  トラベラークレーンによる片持ち式架設工法は,すでに架設した桁上に架設用クレーンを設置し部材をつる工法で,深い谷や,桁下の空間が使用できない場所に使われる。
3  クレーン車によるベント式架設工法は,自走式クレーン車で橋桁をつり上げ架設する工法で,桁下にベントを設置できる場所に使われる。
4  ケーブルクレーンによる直づり工法は,部材をケーブルクレーンでつり込み受け梁上で組み立てる工法で,主に市街地の道路上で交通規制が困難な場所で使われる。
   

解答と解説: 

答え--- 4
ケーブルクレーンによる直づり工法は、主にけた下が流水部や谷で、ベント設置ができない場合で、ケーブル設備(アンカー共)が設置できる場合に用いられる。
市街地ではケーブルアンカー施設やケーブルを吊る鉄塔を設けにくいので用いられる事例は比較的少ない。
市街地の道路上で交通規制が困難な場所であれば、送出し工法などが採用されることがある。


No 14 コンクリートの劣化機構とその要因の組合せのうち,適当でないものはどれか。
   [劣化機構]    [劣化要因]
 1  凍害  ……………………  凍結融解作用
 2  化学的侵食  ……………………  反応性骨材
 3  中性化  ……………………  二酸化炭素
 4  塩害  ……………………  塩化物イオン

解答と解説: 

答え--- 2
化学的侵食は、コンクリート内部のセメント水和物が外部からの物質と化学反応を起こし劣化、膨張、腐食を起こす現象。酸、ある種の動植物油、硫化水素、亜硫酸ガスなどが要因。(下水管内などで発生する)
反応性骨材はアルカリ骨材反応が劣化機構としては正しい。こちらは骨材の材料に起因するものである。


No 15 河川堤防の盛土の法面の施工に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 堤防法面が急な場合は,表層すべりを起こしやすいので,堤体と表層が一体になるように締め固める。
2 芝付け工は,堤防の法面が降雨や流水などによる法崩れや洗掘に対して,安全となるよう芝によって覆うものである。
3 法面仕上りの丁張りは,法肩,法先に約10m間隔に杭を打ち,この丁張りを基準に仕上げる。
4 堤防法面の表層部の材料に堤体と異質な材料を使用するときは,異層の境界を残すようにする。

解答と解説: 

答え--- 4
表層部に異層の境界を残す場合、摩擦抵抗が劣る場合があるので、そのような場合であれば馴染ませるようにして締め固める。


No 16 河川護岸に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 すり付け工は,護岸の上下流端部で侵食が生じた際にその影響を軽減し,護岸が上下流から破壊されることを防ぐために設置する。
2 小口止工は,法覆工の上下流端に施工して護岸を保護する。
3 法覆工は,堤防及び河岸を保護するもので,一般に法勾配が急で流速が速い場所には平板ブロックを使用する。
4 低水護岸の天端保護工は,流水によって護岸の裏側から破壊しないように設置する。

解答と解説: 

答え--- 3
河岸の保護で採用するブロックは流速が速ければ抗力及び揚力が大きく発生する。そのような場合は平板ブロックでは一般的に不利である。移動限界流速の変動係数は揚力の変動係数が影響しており、ブロックの移動限界には根固め型のような揚力変動が少ないものが優位である。



No 17 砂防えん堤に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 砂防えん堤の水通しは,一般に逆台形で対象流量を越流させるのに十分な大きさとする。
2 砂礫上に建設する砂防えん堤の場合は,施工中の洗掘防止をはかるため砂防えん堤の施工順序は副えん堤を最初に施工し,次に本えん堤を施工する。
3 本えん堤と前庭保護工の副えん堤との間にできるウォータークッションは,本えん堤から落下する水のエネルギーを拡散・減勢するものである。
4 砂防えん堤の袖は,土石などの流下による衝撃に対して強固な構造とする。

解答と解説: 

答え--- 2
基本的は施工順序は、本えん堤基礎部 →副えん堤 →側壁護岸 →水叩き →本えん堤上部


No 18 地すべり防止工事に関する次の記述のうち,適当なものはどれか。
1 地すべり防止工事は,抑止工と抑制工があるが抑止工による工事を基本とする。
2 排水トンネル工は,地すべり土塊内にトンネルを設け,ここから滞水層に向けてボーリングを行い,トンネルを使って排水する。
3 杭工は,その施工位置を地すべり土塊の上部付近とすることを原則とする。
4 排土工は,地すべり頭部の不安定な土塊を排土し地すべりの滑動力を減少させるものである。

解答と解説: 

答え--- 4
排土工は、斜面の安定を図るために、土塊の頭部あるいは全体を取り除くこと。
抑制工は、地すべりの滑動力と抵抗力のバランスを改善し、地すべり運動を停止または緩和させるもの。地表水排除工や押さえ盛土工などが該当する。
抑止工は、構造物の持つ抵抗力を利用して地すべり運動の一部または全部を停止させるもの。杭工、アンカー工、シャフト工などが該当する。
基本は抑制工である。
排水トンネル工は地すべりの移動層厚が大きい場合などで用いるが、排水用トンネルを設ける位置は不動地盤内が原則である。設問の「地すべり土塊内に」は誤り。
杭工の原則は地すべり対象土塊の下部付近が原則である。


No 19 アスファルト舗装道路の路床及び下層路盤の施工に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 路床が切土の場合は,路床表面から30 cm程度以内に木根,転石など路床の均一性を著しく損なうものがある場合にはこれらを取り除いて仕上げる。
2 路床土が軟弱な場合は,良質土で置換する工法やセメント又は石灰などで安定処理する工法がある。
3 入手した材料が下層路盤材料の品質規格に入らない場合は,補足材やセメント又は石灰などを添加し,規格を満足するようにして活用をはかるとよい。
4 下層路盤には,一般に施工現場近くで経済的に入手できる材料を用い,粒状路盤の場合は修正CBR 10%以上の材料を用いる。

解答と解説: 

答え--- 4
下層路盤の材料には,施工現場近くで経済的に人手でき,修正CBRが20%以上のスラグ,山砂利等の粒状路盤材が利用される。

No 20 アスファルト舗装道路の施工に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 二次転圧のタイヤローラによる混合物の締固め作業では,骨材相互のかみ合わせがよくなり深さ方向に均一な密度が得やすい。
2 敷均し終了後の締固め作業は,初転圧,二次転圧,継目転圧,仕上げ転圧の順序で行う。
3 やむを得ず 5℃以下の気温で舗設を行う場合は,混合物製造時の温度を少し上げたり,運搬トラックに保温設備を設けるなど配慮する。
4 締固め温度は,一般に初転圧温度は110〜140℃ で,二次転圧終了温度は70〜90 ℃で行う。

解答と解説: 

答え--- 2
締固め作業は、継目転圧 →初転圧 →二次転圧 →仕上げ転圧 の順序になる。

No 21 アスファルト舗装道路の補修工法に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 パッチングは,既設舗装のわだち掘れ部を加熱アスファルト混合物で舗設する工法である。
2 切削工法は,路面の凸部などを切削除去し不陸や段差を解消する工法で,オーバーレイ工法や表面処理工法などの事前処理として行われることが多い。
3 オーバーレイ工法は,舗装表面にひび割れが多く発生するなど,応急的な補修では近い将来に全面的な破損にまで及ぶと考えられる場合などに行う。
4 打換え工法は,舗装の破損がきわめて著しい場合やオーバーレイなどの補修が不適当な場合などに行う。

解答と解説: 

答え--- 1
パッチングは路面に生じた穴、局部ひび割れ部分をアスファルト混合物などで穴埋めしたり、上積みしたりする事。 わだち掘れ部になると施工面積が大きくなるのでパッチングではなくなる。オーバーレイ工法のように大掛かりな補修になる。


No 22 普通コンクリート舗装のコンクリート敷均し後の施工手順として次のうち,適当なものはどれか。
   
 (イ)  締固め
 (ロ)  荒仕上げ
 (ハ)  粗面仕上げ
 (ニ)  平たん仕上げ
1 (イ)→ (ロ) → (ハ) → (ニ)
2 (イ)→ (ロ) → (ニ) → (ハ)
3 (ロ)→ (イ) → (ニ) → (ハ)
4 (ロ)→ (イ) → (ハ) → (ニ)

解答と解説: 

答え--- 2
締固め →荒仕上げ →平たん仕上げ →粗面仕上げ
この順序が適当


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