平成23年度 2級土木施工管理技術検定試験  種別:薬液注入 学科試験問題 Page2

※ 問題番号No.1〜No.18 までの18 問題のうちから16 問題を選択し解答してください。
解答及び解説で疑問を持ったら即調べてみましょう。
自分で調べた方が絶対に頭に入ります。
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No 10 水ガラスに関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 水ガラス溶液は,強いアルカリ性をもちコロイド状けい酸が負に帯電しているため,酸や酸性塩など正に帯電している粒子を加えると容易に反応してけい酸ゲルを生成する。
2 水ガラスは,pH 11〜12を示すアルカリ性であり,LD50は1,100 mg/kgで毒性は低く水道水の浄化,石けん,洗剤の添加物,食品の乾燥剤などに使用されている。
3 薬液注入に用いる水ガラスは,JIS K 1408に規定されている3号が多く使用され,二酸化けい素(SiO2)を28〜30% 含んでいる。
4 水ガラスは,けい酸ナトリウムと呼ばれる単一の化合物であり,二酸化けい素(SiO2)と酸化ナトリウム(Na2O)が一定の比率で混合している液体である。

解答と解説: 

答え--- 4
水ガラスはけい酸ナトリウム水溶液で珪酸ソーダなどとも呼ばれる。単一の化合物ではなく、SiO2(無水珪酸)とNa2O(酸化ソーダ)がいろいろな比率で混合している液体である。

No 11 地盤と注入材に関する次の記述のうち,適当なものはどれか。
1 礫や玉石層では,大きな間隙が存在するため,この部分をまず安価で強度のでる懸濁型の薬液で粗詰めし,その後,礫や玉石の間隙を埋める砂には溶液型の薬液で浸透注入を行う2段階の注入が必要である。
2 粘性土は砂質土に比べて間隙が多いが,その間隙にある水は土粒子と電気的に結びついた結晶水となっており,注入された薬液は土粒子の間隙に浸透できずに脈状の注入される割裂注入となる。
3 浸透注入は,砂質土の土粒子の配列構造をほとんど乱さずに注入材が粒子間に入って,間隙中に存在していた水を押し出して懸濁型の注入材が浸透固化して,土粒子と一体化したサンドゲルを形成する。
4 浸透注入において,N値の低い締まり具合の緩い地盤ではゲルタイムの長い緩結の薬液を使用し,締まり具合がよくなるにしたがってゲルタイムの短い瞬結の薬液を用いる。

解答と解説: 

答え--- 1
粘性土は砂質土に比べて間隙が少ない。


No 12 ダブルパッカー工法による施工順序として,適当なものは次のうちどれか。
 
(イ) 注入外管を挿入する。
(ロ) 先端部にダブルパッカーを取り付けた注入内管を挿入する。
(ハ) ケーシングパイプを設置する。
(ニ) ケーシングパイプを引き抜く。
1 (ハ)→ (ニ) → (イ) → (ロ)
2 (イ)→ (ハ) → (ニ) → (ロ)
3 (ハ)→ (イ) → (ニ) → (ロ)
4 (イ)→ (ロ) → (ハ) → (ニ)

解答と解説: 

答え--- 3
ケーシングパイプを設置→ 注入外管を挿入→ ケーシングパイプを引き抜く→ 先端部にダブルパッカーを取り付けた注入内管を挿入

No 13 薬液注入の止水効果を確認する試験方法として適当なものは,次のうちどれか。
1 一軸圧縮試験
2 静的貫入試験
3 室内透水試験
4 孔内水平載荷試験

解答と解説: 

答え--- 3
室内透水試験が適当
他の試験は強度を確認するもの


No 14 薬液注入の注入圧力に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 注入圧力は,原則として土かぶり圧,間隙水圧,近接構造物などの条件によって許容される最大圧力以下でなければならない。
2 地盤隆起が発生した場合は,注入速度を遅くし,低い圧力で施工するなどの対策が必要である。
3 注入圧力が極端に高い場合の原因としては,注入速度が遅い,ゲルタイムが長すぎるなどの注入仕様の問題が考えられる。
4 注入圧力が極端に低い場合の原因としては,設計時に想定した地盤と実地盤構成との相違,注入材の配合,品質に起因する注入材の逸走などが考えられる。

解答と解説: 

答え--- 3
注入圧力は地盤の性状、注入速度、注入方式及び注入材料等によって相違する。外因的なものが考えられる。
注入圧力が大きくなると、地盤の隆起が生じて周辺構造物や地下埋設物等を損傷させることが考えられるので損傷事故を防止するために監視をする。


No 15 二重管ストレーナー注入方式における1.5ショット方式の薬液注入に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 注入ポンプを2台用いて行う注入方式である。
2 2液1系統式注入と呼ばれる注入方式である。
3 ゲルタイムが数十分以上の緩結型注入材を注入する場合に限定して使用される。
4 A,B2液が注入管頭部で合流し,注入管内で混合される注入方式である。
 

解答と解説: 

答え--- 3
薬液は、一般にA液(主剤:水ガラス等)とB液(ゲル化剤)を混合する。
1ショット方式(1液1工程式)
A液、B液を混合調整してから、ポンプ、注入管を通じて地盤に注入する。
1.5ショット方式(2液1工程式)
A液とB液を別に調整し、各々別のポンプで圧送し注入管に通す時点で混合してから地盤に注入する。
2ショット方式(2液2工程式)
2重管を用い、A液を地盤内に注入後、B液を地盤内に注入し、地盤内にてA液とB液を混合させる。
二重管ストレーナー注入方式の1.5ショット方式は、緩結型注入材のみでなく、瞬結型でも用いられる。二重管ダブルパッカー注入方式の1.5ショット方式は一般的に緩結型注入材のみに用いられる。


No 16 緩結型の薬液を用いた注入において,P-Q管理を行った場合の判断とその処置に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 構造物が近くにあったので,注入圧力の上昇に留意して注入速度を制御した。
2 注入量が所定量に十分に達し,その後一定な注入圧力となったためそのステップの注入を終了した。
3 注入圧が急激に低下し,その後注入速度を上げてもその傾向が変わらなかったので,注入材が逸走しているものと判断した。
4 注入圧が一定に到達したのち,その後の圧力上昇が認められたので所定量に達したと判断し,そのステップの注入を終了した。

解答と解説: 

答え--- 2
注入量が設計指定量に達したとしても、現場の土質条件により不足する場合も考えられる。


No 17 ゲル化時間と注入速度に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 砂質土に対する注入材のゲル化時間は,30 分以上の緩結性のものがよい。
2 砂質土に対する注入速度は,速い方が注入圧力が低く浸透注入になりやすい。
3 粘性土に対する注入材のゲル化時間は,数十秒以下の瞬結性のものがよい。
4 粘性土に対する注入速度は,速い方が注入圧力は高く割裂注入になりやすい。

解答と解説: 

答え--- 2
浸透注入になりやすいのは緩結性で注入速度が遅いほうが良い。


No 18 現場注入試験で確認する事項に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 注入材の改良特性を確認する。
2 注入工期の確認を行う。
3 注入速度,注入圧力などの注入方法を確認する。
4 注入孔間隔を確認する。

解答と解説: 

答え--- 2
現場注入試験は薬液注入において改良効果や現場外などへの影響が無いかを確認するためのものであり、工期は確認することは無い。

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