平成22年度 2級土木施工管理技術検定試験  種別:薬液注入 学科試験問題 Page1

※ 問題番号No.1〜No.18 までの18 問題のうちから16 問題を選択し解答してください。
解答及び解説で疑問を持ったら即調べてみましょう。
自分で調べた方が絶対に頭に入ります。
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No 01 サウンディングによる土の性状の測定に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 ポータブルコーン貫入試験は,先端コーンを1cm/secの貫入速度で圧入しその抵抗値からコーン支持力qcを求める方法で,主に浅い軟弱な粘土層に適応される。
2 標準貫入試験は,標準ハンマ(質量63.5 kg)を高さ75 cmから自由落下させ,30 cm 貫入に要する打撃回数(N値)を求める方法で,広い範囲で適応される。
3 スウェーデン式サウンディング試験は,載荷及び回転により地盤の抵抗値を求める方法で,主に深い軟弱層にまで適応される。
4 動的円すい貫入試験は,先端コーンをハンマ打撃で地中に貫入させ,30 cm 又は10 cmの一定長の打込みに要する打撃回数を測定する方法で,軟弱な粘土に適応される。

解答と解説: 

答え--- 3

スウェーデン式サウンディング試験は、通常、深度は10mまでを測定する。深い軟弱層は適当でない。

No 02 土の粒度に基づく土の分類方法に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 材料としての土と岩石は,粒径75 mm 以下の土質材料とそれより大きい岩石質材料に大別される。
2 粗粒土は,砂や礫の粗粒分の含有量が質量比で50 %を超える土をいう。
3 有効径は,土に含まれる細粒分の大きさの程度を知る指標となるもので,砂を多く含む土の透水係数の推定に用いられる。
4 均等係数は,粒径加積曲線の傾きを示し,この値が小さいほど広範囲の粒径の粒子を含む土で,大きいほど粒径がそろっている土である。

解答と解説: 

答え--- 4
均等係数は1に近いほど粒子径が揃っている。10より大きくなると粒度分布が良いとされる。

No 03 細粒土の硬さや柔らかさに相当するコンシステンシーは,含水比の大小によって変化するが,液性限界,塑性限界及び収縮限界の含水比の大小関係として次のうち,適当なものはどれか。
1 液性限界> 収縮限界> 塑性限界
2 液性限界> 塑性限界> 収縮限界
3 塑性限界> 収縮限界> 液性限界
4 塑性限界> 液性限界> 収縮限界

解答と解説: 

答え--- 2
液性限界:土が塑性状から液状になるときの含水比。  
塑性限界:土が塑性状から半固体状になるときの含水比。
収縮限界:土が半固体から固体になるときの含水比。
含水率は大きい順番では液性>塑性>収縮 である。


No 04 開削工事で掘削に伴って掘削底面の安定が損なわれる場合の現象に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 盤膨れとは,粘性土などの難透水性地盤の上に被圧帯水層がある地盤を掘削する場合に,被圧地下水によって掘削底面が膨れ上がる現象をいう。
2 ヒービングとは,軟らかい粘性土地盤を掘削する場合に,掘削底面下の土の強度不足から掘削底面が隆起し,土留め壁の背面地盤で大きな地表面沈下が生じる現象をいう。
3 パイピングとは,地盤の弱い箇所の細かい土粒子が浸透流によって洗い流され,土中に水みちが形成され,水と土砂が噴出する現象をいう。
4 ボイリングとは,地下水位の高い砂質土地盤や被圧された砂質土地盤を掘削する場合に,掘削底面から水と土砂が湧き出して掘削底面下の地盤が受働抵抗を失い,土留め壁の安定性を損ねる現象をいう。

解答と解説: 

答え--- 1
盤膨れは、難透水性地盤の下に被圧帯水層がある地盤に起こる現象。

No 05 軟弱地盤の改良を目的とした対策工法に関する使用材料と適用地盤の組合せとして次のうち,適当なものはどれか。
[対策工法] [使用材料] [適用地盤]
1 機械式かくはん工法 ………… セメント及び添加物 ………… N値<15の砂質土に適用,粘性土は不適
2 薬液注入工法 ………… 固化時間調整可能な水ガラス系 ………… 粘性土系地盤に適用,砂質土は不適
3 凍結工法 ………… 凍結させる材料 ………… 全地盤に適用。
ただし粘性土での凍上,融解による隆起による対応が必要
4 高圧噴射かくはん工法 ………… セメント及び添加物 ………… 一般に換算N値≦100以下の砂質土,N値<5の粘性土

解答と解説: 

答え--- 4
機械式かくはん工法は、粘着力Cu=50kN/u以下の粘性土地盤にも適用可能
薬液注入工法は、砂質土に適用すると効果が高い。
凍結工法(アイスロック工法)は、粘性土では沈下の可能性があるので対応が必要になる。

No 06 ダブルパッカ工法の施工に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 液状化対策などの軟弱地盤で適用され,短いゲルタイムの薬液が用いられる。
2 注入圧力の影響を考慮する鉄道線路や重要構造物の直下に用いられる。
3 大規模な開削工事で特に透水係数が大きい地盤に用いられる。
4 孔曲がりの影響が心配される深度が25m以上の場所に用いられる。
 

解答と解説: 

答え--- 1
ダブルパッカ工法の場合、ゲルタイムの長い薬液を注入するのが一般的。

No 07 薬液注入工法による建設工事の施工に関する暫定指針に定める排出水等の処理及び残土の処分方法について次のうち,適当なものはどれか。
1 薬液注入した地盤から発生する掘削残土の処分にあたっては,地下水及び公共用水域等を汚染することのないよう必要な措置を講じなければならない。
2 薬液注入箇所から排水施設に発生した泥土は,水質汚濁防止法により適切に処分しなければならない。
3 注入機器の洗浄水,薬液注入箇所からの湧水等の排出水を公共用水域へ排水する場合,所定の水素イオン濃度の水質基準に適合しなければならない。
4 薬液注入で固化した土を掘削して残土処分する場合には,一般残土として処分することはできない。

解答と解説: 

答え--- 1
薬液注入工法による建設工事の施工に関する暫定指針によると、薬液を注入した地盤から発生する掘削残土の処分にあたっては、地下水及び公共用水域等を汚染することのないよう必要な措置を講じなければならない。
排水施設に発生した泥土は、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」その他の法令で定めるところに従い、適切に処分しなければならない。
注入機器の洗浄水、薬液注入箇所からの湧水等の排出水を公共用水域へ排出する場合においては、その水質は、排水基準を定める総理府令に定める一般基準に適合すること。


No 08 薬液注入材料の特徴に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 薬液とは,地盤の止水性や強度を増大させることを目的として,地盤中に注入されると凝固する性質を有する材料である。
2 薬液は,セメントなどと同様に,固化時間を任意に変えることはできない。
3 薬液には,水ガラス系,高分子系(アクリルアミド系,尿素系,ウレタン系など)と,これらとセメントや粘土を組み合わせたものがある。
4 薬液注入工法による建設工事の施工に関する暫定指針によって,通常使用できる薬液は水ガラス系に限定されている。

解答と解説: 

答え--- 2
薬液は、使用目的、地盤種別に応じて固化時間を任意に操作することは可能

No 09 水ガラスに関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 水ガラスは,pH 11〜12のアルカリ性を示すが,グリオキザールなどの酸性硬化剤を用いると固結物は,pH6〜8の中性にすることができる。
2 水ガラスは,珪酸ソーダ(珪酸ナトリウム)の別称であり,分子式SiO2・nNa2Oで表され,JIS3号の珪酸ソーダがよく使用されている。
3 水ガラス系薬液は,有機系硬化剤を用いた方が,ゲル時間の調整も容易で,固結物の強度が大きい。
4 水ガラス系薬液には,懸濁型と溶液型があり,溶液型には,硬化剤が無機系のものと有機系のものがある。

解答と解説: 

答え--- 2
水ガラスは分子式はNa2O・nSiO2で表される。


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