平成21年度 1級土木施工管理技術検定試験  実地試験 Page1


試験実施機関より正式な解答の発表はありませんので、当方にて考えた解答です。
誤りがあるかもしれませんがご了承ください。

解答及び解説で疑問を持ったら即調べてみましょう。
自分で調べた方が絶対に頭に入ります。(当方の解答例には誤りがあるかもしれません)
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※問題1は必須問題です。必ず解答してください。
必須問題
No 1 あなたが経験した土木工事のうちから1つの工事を選び,次の〔設問1〕,〔設問2〕に答えなさい。
〔注意〕あなたが経験した工事でないことが判明した場合は失格となります。
〔設問1〕 あなたが経験した土木工事について,次の事項を解答欄に明確に記入しなさい。
〔注意〕 「経験した土木工事」は,あなたが工事請負者の技術者の場合は,あなたの所属会社が受注した工事について記述してください。従って,あなたの所属会社が二次下請
業者の場合は,発注者名は一次下請業者名となります。
なお,あなたの所属が発注機関の場合の発注者名は,所属機関名となります。
(1) 工事名
(2)
工事の内容
1. 発注者名
2. 工事場所
3. 工 期
4. 主な工種
5. 施工量
(3) 工事現場における施工管理上のあなたの立場
〔設問2〕 上記工事で実施した「施工の段階での出来形管理」に関し,次の事項について解答欄に具体的に記述しなさい。
(1) 特に留意した技術的な課題
(2) 技術的な課題を解決するために検討した内容
(3) 技術的な課題に対して現場で実施した対応処置

解答と解説: 

省略

※問題2から問題6までは選択問題です。このうち3問題を選択し,解答してください。
なお,選択した問題は,解答用紙の選択欄に印を必ず記入してください。
選択問題
No 2 土工に関する次の〔設問1〕,〔設問2〕に答えなさい。
〔設問1〕 開削工法により掘削を行う下図の仮設構造物について,次の問(1),(2)に答えなさい。

(1) 土留め壁及び支保工についての目視点検項目とその確認内容について1つ解答欄に記述しなさい。
ただし,墜落等による危険防止の手すり,親綱等の保安施設に関するものは除く。

解答と解説: 

答え--- 
目視による点検項目 確認内容
漏水状況 山留め壁、あるいは底面からの漏水・出水を点検
機器からの油漏れ プレロードジャッキ、軸力計などからの油漏れを点検
部材継手、取付部分の状況 切梁、腹起しの継手ボルトの緩み、部材間の隙間等を点検
山留め、腹起しの間詰め 間詰め材が適切に設定されているか、緩み等を点検
周辺地盤のクラック 周辺地盤においてクラックの発生がないか定期的に点検


(2) 掘削が進んだ段階で行なった計測管理に関し,以下の計測1,計測2の測定結果に対応する対策工の概要を各々1つ解答欄に簡潔に記述しなさい。
ただし,安定対策としての掘削底面下の地盤改良工法は除く。

計測1:土留め壁又は支保工の応力度,変形が許容値をこえると予測された。


解答と解説: 

答え--- 
切ばりにプレロードを導入する。
主動土圧を軽減するため、地山側地表面を削る。

計測2:ボイリングに対する安定性が不足すると予測された。

解答と解説: 

答え--- 
地下水水頭差を低減させるため,背面側の地下水位を低下させる。

〔設問2〕 以下に示す植生工と構造物による法面保護工の中から工法を各々1つ選び,その工法の目的と施工上の留意点を解答欄に簡潔に記述しなさい。
(施工区分) (工法)
(1) 植生工 ----- 種子散布工,植生基材吹付工
(2) 構造物による法面保護工 ----- 現場打ちコンクリート枠工,吹付枠工

解答と解説: 

答え--- 
種子散布工
目的・・・侵食の防止、凍土による崩落の抑制
施工上の注意点・・・透水性があり、比較的法面の勾配が緩い場合に適しているので、それらに応じて植生に適する下地の管理に留意。
植生基材吹付工
目的・・・全面緑化、侵食の防止
施工上の注意点・・・ポンプ吹きつけにより施工するので、急勾配でも施工可能。機会の搬入及び高所作業による安全性に留意。
現場打ちコンクリート枠工
目的・・・岩盤剥離の抑制、法面表層部の崩落防止
施工上の注意点・・・崩落の恐れのある法面、湧水を伴う風化岩に用いる工法。高所作業による転落防止、鉄筋等の搬入方法の検討。ポンプ打設による骨材分離等の品質管理に留意する。
吹付枠工
目的・・・侵食風化の防止。表面水の内部浸入の抑止
施工上の注意点・・・亀裂の多い岩盤、早期に保護する必要性のある岩盤の処理に用いられることが多い。高所作業による転落防止、ポンプ打設による骨材分離等の品質管理に留意する。


選択問題
No 3 コンクリートに関する次の〔設問1〕,〔設問2〕に答えなさい。
〔設問1〕 コンクリートの施工に関する記述として適切でないものを次の1.〜10.から3つ抽出し,その番号と適切でない箇所をあげ,その箇所を訂正して解答欄に記入しなさい。
1. 鉄筋のかぶりを正しく確保するためのスペーサの選定と配置にあたっては,使用箇所の条件,固定方法及び鉄筋の質量,作業荷重等を考慮し,必要な間隔に配置する。
2. 型枠の締付けにはボルト又は棒鋼を用いるのを標準とし,これらの締付け材は,型枠を取り外した後,コンクリート表面に残しておいてはならない。
3. 型枠及び支保工の組立ては,要求される精度が満足されているか,コンクリートの打込み後に組立て精度を確認しなければならない。
4. 型枠及び支保工の鉛直方向荷重の計算に用いる普通コンクリートの単位容積質量は,1800 kg/m3として計算することを標準とする。
5. 鉄筋の継手に,重ね継手,ガス圧接継手,溶接継手,機械式継手を用いる場合は,「鉄筋定着・継手指針」に従うことを原則とする。
6. 継足しのために,構造物から露出させておく鉄筋は,損傷,腐食等を受けないよう防せい材を塗布したり,高分子材料の皮膜で包んで保護する方法がある。
7. エポキシ樹脂塗装鉄筋の加工及び組立てにあたっては,塗膜の材質を害さないよう特性に応じた適切な方法で実施する。
8. やむを得ず溶接した鉄筋を曲げ加工する場合は,加工性及び信頼性を考慮し,溶接した部分より鉄筋直径の5倍以上離れたところで加工する。
9. 鉄筋の加工は,機械加工により太い鉄筋でも常温における曲げ加工が可能であるので,常温加工を原則とする。
10. 型枠を取り外す順序は,柱,壁等の鉛直部材については,スラブ,はり等の水平部材の型枠よりも遅く取り外すのが原則である。

解答と解説: 

答え--- 
Bコンクリート打ち込み → コンクリートの打込み前
C1800 kg/m3 → 2400kg/m3
G鉄筋直径の5倍以上 → 鉄筋直径の10倍以上
H水平部材の型枠よりも遅く取り外す → 水平部材の型枠よりも早く取り外す

〔設問2〕 コンクリート構造物の耐久性を阻害する下記の劣化機構の中から2つ選び,各々の劣化要因とその劣化現象の概要を解答欄に簡潔に記述しなさい。
ただし,劣化防止対策に関するものは除く。
「劣化機構」
・中性化・塩害・凍害・アルカリシリカ反応

解答と解説: 

答え--- 
中性化
劣化要因 --- 二酸化炭素
概 要 --- コンクリート中の水酸化カルシウムが二酸化炭素の作用により炭酸カルシウムに変化することにより、アルカリ性質を失う。それにより鉄筋のサビが発生し、構造物の耐久性が低下する。
塩 害
劣化要因 --- 塩化物イオン
概 要 --- コンクリート中の塩化物イオンにより鉄筋等が膨張腐食することでヒビが発生する。コンクリートの剥離および鉄筋断面の減少による耐力低下がおきる。
凍 害
劣化要因 --- 凍結融解作用
概 要 --- コンクリート中の水分が凍結することにより体積膨張が発生する。膨張によりコンクリートが破壊する。
アルカリシリカ反応
劣化要因 --- 反応性骨材
概 要 --- アルカリと反応性シリカの化学反応により生成膨張が発生しコンクリートが破壊する。

選択問題
No 4 品質の確保及び施工計画に関する次の〔設問1〕,〔設問2〕に答えなさい。
〔設問1〕
コンクリート構造物の施工にあたり,普通コンクリート(JIS A 5308)の打込みと締固めに関する留意事項を5つ解答欄に簡潔に記述しなさい。

解答と解説: 

答え--- 
打ち込みに関する留意事項
1  コンクリート1層あたりの打ち込み高さを50cm以下とする
2 骨材の分離がしないように型枠内で横移動させない
3 打設速度を30分あたり1m〜1.5m程度とする
4 コンクリート吐出口と打ち込み面までの距離は1.5m以下とする。
5 2層に分けて打設する場合、下層のコンクリートが硬化を始める前に上層の打設を行う。
6 一区画あたりのコンクリートは打設完了まで連続して打設するようにする。
7 打設表面にブリーディング水がある場合は取り除く

締固め
1  バイブレータ振動を与える場合、1箇所当たり10秒以下程度とする。
2 振動機の挿入間隔は50cm以下とする。
3 バイブレーターを利用してコンクリートを横移動させてはならない。
4 バイブレーターは内部配筋に触れないようにする。
5 バイブレーターの挿入引き抜きはゆっくりと行い、引き抜き時には穴の後が残らないようにする。
6 バイブレーターは下層コンクリートに約10cm位挿入して締め固める。
7 バイブレーターの機器の選択は打設量を勘案して決定する。


〔設問2〕 下図のような切土と盛土の接続部(境界部)には,完成後の舗装面にきれつなどが生じやすい。考えられるその原因を2つあげ,その防止対策をそれぞれ解答欄に簡潔に記述しなさい。

解答と解説: 

答え--- 
原因 --- すべり破壊による盛土部の亀裂
防止対策 --1 段切りを設け、接続線のすべりを防止する。
--2  地下排水工を設けることにより、内部浸水による剪断を防止する。

原因 --- 盛土部の沈下
防止対策 --1 含水比の適切な管理をしながら締め固めを行う。
--2  剪断強度の大きい盛土を用いる
--3 土質に適した締め固め工法、施工機械を用いる
--4 敷き均し厚が多すぎると締め固め不十分になるのでまき出し厚を薄めに管理する

選択問題
No 5 安全管理に関する次の〔設問1〕,〔設問2〕に答えなさい。
〔設問1〕 移動式クレーンの作業に関する,次の文章の に当てはまる適切な語句を解答欄に記入しなさい。

(1) 移動式クレーンの選定の際は,作業半径,つり上げ荷重・フック重量を設定し, 図で能力を確認し,十分な能力をもった機種を選定する。
(2) 送配電線類の近くで作業する場合は,移動式クレーンの接触による感電災害を防止するため,送配電線類に対して安全な距離を保ち作業を行う。
(3) 移動式クレーンを設置する地盤の状態を確認し,地盤の支持力が不足する場合は,移動式クレーンが転倒しないよう地盤の改良,鉄板等によりつり荷重に相当する が確保できるまで補強した後でなければ移動式クレーンの作業を行わない。
(4) 移動式クレーンの機体は水平に設置し, は,最大限に張り出して作業することを原則とする。
(5) 玉掛け作業を行う場合は,移動式クレーンのフックをつり荷の に誘導し,2本4点半掛けつりでは,つり角度は原則として60 度以内とする。


解答と解説: 

答え--- 
イ=性能曲線
ロ=離隔
ハ=地盤支持力
ニ=アウトリガー
ホ=重心

〔設問2〕 掘削面の高さが2m以上となる地山の明かり掘削作業において,労働安全衛生規則に基づき,事業者が行わなければならない事項を5つ解答欄に簡潔に記述しなさい。
ただし,土止め工に関するものは除く。

解答と解説: 

答え--- 
1  地山の掘削作業主任者を選定し、その者の指揮により工事を実施する。
2 掘削前に作業箇所及びその周辺について十分な土質・地耐力等の調査を実施する。
3 降雨、地震、発破作業後に作業箇所及び周辺の土地について状況を点検する。
4 浮石の撤去、作業箇所の近くに土石の崩壊が無いかチェックする。
5 掘削箇所近隣の構造物、埋設物、ブロック塀等損傷しやすいものは補強をする。
6 雨水、地下水により地盤が緩んでいないか確認し、想定されそうなら排水設備、表面排水処理を調える。
7 土質等を調査し安全な掘削勾配で掘削するように施工計画を立てる。又、すかし掘りはやってはならない。




選択問題
No 6 施工(環境)に関する次の〔設問1〕,〔設問2〕に答えなさい。
〔設問1〕 下図は,建設工事に伴い発生する建設副産物に関し,「資源の有効な利用の促進に関する法律」(資源有効利用促進法)上の再生資源と「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(廃棄物処理法)上の廃棄物との関係を示したものである。
建設現場で行った再資源化等の処理について,下図を参考に,次の文章の に当てはまる適切な語句を解答欄に記入しなさい。

建設工事に伴い発生する建設副産物には, ,アスファルト・コンクリートの塊, ,建設汚泥,ガラスくず及び陶磁器くず等又はこれらのものが入り混じった混合物などがある。 
これらのうち,そのまま原材料となる は,自工事内で再使用したほか,近隣の工事現場で利用した。
原材料として がある については,特に再資源化が求められているため,この現場で発生した は,現場で破砕して構造物の裏込め材として現場内で使用した。また, についても再生利用するため,再資源化施設へ搬出した。
このように建設副産物の利用に努めたうえで,原材料として なものについては,廃棄物として処分した。

建設副産物に関する再生資源と廃棄物との関係
 :  「資源の有効な利用の促進に関する法律」に定められた指定副産物
 : 「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」(建設リサイクル法)に基づき,対象となる建設工事の受注者には,工事に伴って生じたこれらの建設副産物について再資源化等が義務づけられている


解答と解説: 

答え--- 
イ=建設発生土
ロ=コンクリート
ハ=木材
ニ=再利用の可能性
ホ=再利用できない

〔設問2〕 建設工事に伴う騒音防止対策のうち,バックホウを使用した掘削・積込み作業及びブルドーザを使用した押し土・締固め作業を行う場合の騒音防止対策を5つ解答欄に簡潔に記述しなさい。

解答と解説: 

答え--- 
1 機械の空ふかし、高負荷での運転は避け、待機中はエンジンを止める。
2 走行を伴う建設機械なら高速での運転は出来るだけ避けることにより過度な振動を発生させない。
3 機器の選定では低騒音型のものを選択する。
4 振動、衝撃を伴う締め固め等の工程は作業時間帯の選定に留意する。
5 車両への積み込み時は丁寧に行い、必要以上の高積みはしない。
6 走行路は出来るだけ平坦にするほうが振動が発生しにくい。
7  騒音の発生源は住宅地等より出来るだけ遠ざけ、必要に応じ防音壁の設置をする。

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平成20年度1級土木施工管理技士
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