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※ 問題番号No.1 からNo.17までの17問題は必須問題です。全問題を解答してください。


No01 施工計画に関する記述のうち、最も適当でないものはどれか。
1 仮設計画は、施工中に必要な諸設備を整えることであり、主として受注者がその責任において計画するものである。
2 実行予算書作成の目的は、工事原価の検討と確認を行って利益確保の見通しを立てることである。
3 総合工程表は、現場の仮設工事から完成時における試運転調整、後片付け、清掃までの全工程の大要を表すもので、一般に、工事区分ごとに示す。
4 一般に、工事原価とは共通仮設費と直接工事費を合わせた費用であり、現場従業員人件費などの現場管理費は一般管理費に含まれる。

解答と解説: 

答え--- 4
現場管理費と一般管理費は別として扱う。一般管理費は光熱水費、調査費、減価償却費、などである。現場管理費は現場代理人の費用、施工図作成外注費、補償費など。保険料や租税公課はどちらでも扱う場合もあるが。


No02 建設工事で発生した廃棄物の処理計画に関する記述のうち、最も適当でないものはどれか。
1 損傷した衛生陶器で再利用できないものは、特別管理産業廃棄物として処理した。
2 家庭用エアコンは、特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)に基づいて処理した。
3 業務用パッケージエアコンの冷媒に使われていたフロンは、回収後すべて破壊して無害化した。
4 排出事業者(マニフェスト交付者)は、各マニフェストの写しを5年間保管した。

解答と解説: 

答え--- 1
「特別管理産業廃棄物」は有害産業廃棄物類、廃油、廃酸アルカリ等のものである。損傷した衛生陶器は「安定型産業廃棄物」である。


No03 工程管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
   
1 ネットワーク工程表において、デュレイションとは所要時間のことで、アクティビティ(作業)に付された数字のことである。
2 ガントチャート工程表は、各作業の完了時点を100 %としたもので、作成は容易だが、各作業の開始日、所要日数が不明という欠点がある。
3 労務費、材料費、仮設費などの直接費が最小となる経済的な施工速度を臨界速度といい、このときの工期を最小工期という。
4 バーチャート工程表で作成する予定進度曲線(Sカーブ)を実施進度曲線と比較し大幅に差がある場合は、原因を追究して工程を調整する必要がある。

解答と解説: 

答え--- 3
「臨界速度」? 工程管理では聞いたことのない用語です。最小となる経済的な施工速度は「経済速度」である。


No04 図に示すネットワーク工程表に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 クリティカルパスは、1→4→5→6→8で所要日数は14 日である。
2 作業C のトータルフロートは、2日である。
3 作業Dのフリーフロートは、2日である。
4 イベント4と5の最遅完了時刻と最早開始時刻は同じで、7日である。

解答と解説: 

答え--- 3
イベント5はクリティカルパス上にあり、作業Gの最早開始日は7日である。作業DはA+Dで6日かかるので余裕(フリーフロート)は1日である。



No05 品質管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 デミングサークルの目的は、作業を計画(P)→検討(C)→実施(D)→処置(A)→計画(P)と繰り返すことによって、品質の改善を図ることである。
2 品質管理として行う内容には、製作図や施工図の検討、水圧試験、風量調整の確認などが含まれる。
3 管工事の品質に影響を与える要因としては、現場加工材料の良否、機器の据付け状況などがある。
4 品質管理を行うことによる効果には、手直しの減少、工事原価の低減などがある。

解答と解説: 

答え--- 1
デミングサークルの流れはP→D→C→A。(別名PDCAサイクル)検討(C)と実施(D)の順序が逆である。





No06 品質管理の手法に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 散布図は、縦・横軸のグラフに点でデータをプロットしたものであるが、2つのデータに強い相関関係があれば、点の分布は直線または曲線に近づく。
2 特性要因図は、不良箇所と原因の関係を「魚の骨」状に表した図で、不良とその原因が体系的に整理される。
3 ヒストグラムは、データの分布を柱状図で表したもので、データの全体分布や、規格の上限・下限からはずれている度合いがわかる。
4 パレート図は、データをプロットした点を直線で結んだ折れ線グラフと管理限界線からなり、データの時間的変化や異常なばらつきがわかる。

解答と解説: 

答え--- 4
データをプロットした点を直線で結んだ折れ線グラフと管理限界線から構成されているのは「管理図」である。
「パレート図」は不良の発生個数を原因別に大きい順に並べ、棒グラフとし、更に大きさを順次累積した折れ線グラフで示したものである。


No07 建設業における安全管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 安全衛生責任者は、関係請負人が行う労働者の安全のための教育に対する指導及び援助を行う措置を講じなければならない。
2 一つの荷物で重量が100 kg以上のものを貨物自動車に積む作業を行うときは、当該作業を指揮する者を定めなければならない。
3 安全施工サイクルとは、安全朝礼から始まり、安全ミーティング、安全巡回、工程打合せ、片付けまでの日常活動サイクルのことである。
4 事業者は、労働者を雇い入れたときは、当該労働者に対して、その従事する業務に関する安全又は衛生のため必要な事項の教育を行わなければならない。

解答と解説: 

答え--- 1
関係請負人が教育に対する指導及び援助を行う措置の援助は「特定元方事業者」の業務である。

No08 建設工事現場における危険防止に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 交流アーク溶接機の自動電撃防止装置は、その日の使用を開始する前に、作動状態を点検しなければならない。
2 架設通路の高さ8m 以上の登りさん橋には、高さ8m ごとに踊場を設けた。
3 吊り上げ荷重1トンの移動式クレーンの運転業務には、小型移動式クレーン運転技能講習を修了した者を就かせた。
4 はしご道は、はしごの転位防止のための措置を行い、はしごの上端を床から60 cm以上突出させなければならない。

解答と解説: 

答え--- 2
登り桟橋の踊り場、折り返しは高さ7m以内に設けること。


No09 機器の基礎及びアンカーボルトに関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 コンクリートを現場練りとする場合、調合(容積比)はセメント1、砂2、砂利4程度とする。
2 チリングユニットで防振基礎とする場合は、耐震ストッパーを設ける。
3 アンカーボルトは、J 形より許容引抜き荷重が大きいL形を用いた。
4 あと施工アンカーボルトは、基礎コンクリートの強度が、規定以上であることを確認してから打設した。

解答と解説: 

答え--- 3
普通、許容引抜荷重が大きいものはL型よりJ型である。(認定品は除く)


No10 機器の据付けに関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 Vベルト駆動の送風機は、Vベルトの回転方向でベルトの下側引張りとなるように設置した。
2 排水用水中モーターポンプの据付け位置は、排水槽への排水流入口から離れた場所とした。
3 渦巻ポンプの吸込み管内が負圧になるおそれがあったため、連成計を取り付けた。
4 呼び番号3の送風機は、天井より吊ボルトにて吊下げ、振れ防止のためターンバックルをつけた斜材を4方向に設けた。

解答と解説: 

答え--- 4
送風機で天井より吊ボルトにて吊下げるのは呼び番号2未満の場合。それ以上なら架台を吊り下げて送風機を固定する。




No11 給水管及び排水管の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 屋内給水主配管の適当な箇所に、保守及び改修を考慮してフランジ継手を設けた。
2 管径が100 mm の屋内排水管の直管部に、15 m 間隔で掃除口を設けた。
3 揚水管の試験圧力は、揚水ポンプの全揚程に相当する圧力とした。
4 排水管の満水試験において、満水後30 分放置してから減水がないことを確認した。

解答と解説: 

答え--- 3
揚水管の試験圧力は、揚水ポンプの全揚程の2倍の圧力か、0.75MPaのどちらか高い方とする。

No12 配管の切断・接合に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 硬質塩化ビニルライニング鋼管の切断に、チップソーカッターを使用した。
2 管の厚さが4mm のステンレス鋼管を突合せ溶接する際の開先をV形開先とした。
3 飲料用に使用する鋼管のねじ接合に、ペーストシール剤を使用した。
4 冷媒配管を差込接合する際に、配管内に不活性ガスを流しながら接合した。

解答と解説: 

答え--- 1
チップソーカッターは鋼管に被覆されているビニルを痛めるので適当でない。帯のこ盤、弦のこ盤などで切断する。


No13 ダクトの施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 共板フランジ工法の横走りダクトの吊り間隔は、アングルフランジ工法より短くする。
2 送風機の吐出し口直後にエルボを取り付ける場合、吐出し口からエルボまでの距離は、送風機の羽根径の1.5 倍以上とする。
3 亜鉛鉄板製スパイラルダクトは、亜鉛鉄板を螺旋状に甲はぜ機械掛けしたもので、高圧ダクトにも使用できる。
4 最上階等を横走りする主ダクトに設ける耐震支持は、25 m 以内に1箇所、形鋼振止め支持とする。

解答と解説: 

答え--- 4
横走り主ダクトは、形鋼振れ止め支持を行う。その取付間隔は12m以下とする。

No14 ダクト及びダクト付属品の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 一般系統用防火ダンパーの温度ヒューズの作動温度は、72 ℃程度とする。
2 風量調整ダンパーの取付け位置は、エルボ部よりダクト幅の2倍程度離れた直線部分とする。
3 シーリングディフューザー形吹出口は、最小拡散半径が重ならないように配置する。
4 シーリングディフューザー形吹出口は、暖冷房効果をあげるため、冷房時には、中コーンを下げ、暖房時には、中コーンを上げる。

解答と解説: 

答え--- 2
風量調整ダンパーは送風機等の吐出側及び吸込み側や分岐ダクトの箇所などに設置。

No15 保温・保冷に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 ポリスチレンフォーム保温材は、水にぬれた場合、グラスウール保温材に比べて熱伝導率の変化が大きい。
2 保温筒相互の間げきは、出来る限り少なくし、重ね部の継目は同一線上にならないようにずらして取り付ける。
3 ポリエチレンフィルム巻きの場合は1/2重ね巻きとする。
4 グラスウール保温材の24 K、32 K、40 Kという表示は、保温材の密度を表すもので、数値が大きいほど熱伝導率が小さい。

解答と解説: 

答え--- 1
グラスウールは繊維系なので水に濡れると断熱材の中まで染込み、熱伝導率の変化が大きくなるが、ポリスチレンフォームは中まで染み込まないので、そんなに変化しない。




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平成28年度1級管工事施工管理技士 学科午前問題No1 No.01〜No.14
学科午前問題No2 No.15〜No.29
学科午前問題No3 No.30〜No.44
学科午後問題No1 No.01〜No.15
学科午後問題No2 No.16〜No.29
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