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※ 問題番号〔No.49〕〜〔No.56〕までの8 問題のうちから5問題を選択し解答してください。


No49 空気調和設備の制御方式に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 給気温度制御とは、還気ダクトや室内に設置したサーモスタットの指令により冷温水コイルに流れる冷温水量を制御する方式である。
2 外気冷房制御とは、室内と外気の相対湿度の差を基準に外気ダンパの開度を制御する方式である。
3 ウォーミングアップ制御とは、外気ダンパを全閉、還気ダンパを全開にして外気負荷削減を行うために制御する方式である。
4 CO2濃度制御とは、還気ダクトや室内に設置したCO2濃度センサにより外気ダンパの開度を制御し、外気導入量を制御する方式である。

解答と解説: 

答え--- 2
外気冷房制御は冬季や中間期に冷房負荷が発生した場合に、外気により室内を冷却することにより、省エネルギー化を図るもの。内外温度差であって、相対湿度の差ではない。




No50 都市ガス(LN G) 又は液化石油ガス(LPG)を使用する建築物等のガス設備に関する記述として、不適当なものはどれか。
1 LPGは、LNG より発熱量が大きい。
2 ガス管には、LNG 及びLPGとも配管用炭素鋼鋼管が用いられる。
3 ガス燃焼器からガス漏れ検知器までの最大水平距離は、LNG のほうが小さい。
4 LPGは、LNG より比重が大きい。

解答と解説: 

答え--- 3
LNGは空気より軽いガスであり、LPGは重いガスである。広がりの速さもLNGのほうが広いため、ガス漏れ検知器までの最大水平距離も長い。LNGで最大12m以下、LPGだと最大4m以下である。



No51 200 m3の砂質土の地山を掘削し締め固める場合に、その土のほぐした土量又は締め固めた土量として、正しいものはどれか。
ただし、ほぐし率L=1.25、締固め率C = 0.9 とする。
1 ほぐした土量222.2 m3
2 ほぐした土量250.0 m3
3 締め固めた土量160.0 m3
4 締め固めた土量200.0 m3

解答と解説: 

答え--- 2
ほぐした土量は、200×1.25=250m3、締め固めた土量は、200×0.9=180m3である。


No52 水準測量に関する記述として、不適当なものはどれか。
1 器械高とは、測定器の三脚の高さをいう。
2 水準測量の基準となる点を、水準点(ベンチマーク) という。
3 視準軸誤差とは、視準線(視準軸) が気泡管軸と平行でないことによって生じる誤差をいう。
4 後視とは、レベルを据えて、標高のわかっている点を視準すること、又はその読みをいう。

解答と解説: 

答え--- 1
器械高とは、測定器の視準線までの高さである。通常は測量機レンズの中央まで。三脚だけでは不足している。


No53 次の記述に該当する土留め壁の名称として、最も適当なものはどれか。

「遮水性がよく、原地盤の土砂を材料として用い、H 型鋼などを芯材に利用した土留め壁」
1 ソイルセメント壁
2 鋼矢板土留め壁
3 鋼管矢板土留め壁
4 親杭横矢板土留め壁

解答と解説: 

答え--- 1
ソイルセメント壁はH型鋼を建て込んでから原位置土と混合液とをミキシングしてソイルセメント壁を造成する土留工法。ソイル柱列壁工法ともいい、遮水性は非常にいい。


No54 鉄道線路の軌道に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 道床厚さとは、レール直下のまくらぎ下面から表層路盤の上面までの距離をいう。
2 スラックとは、曲線部において車輪を円滑に通過させるための軌間の拡幅をいう。
3 レール締結装置は、レールをまくらぎに定着させて軌間を保持するためのものである。
4 スラブ軌道は、現場打ちコンクリートによりスラブを構築したものである。

解答と解説: 

答え--- 4
スラブ軌道はコンクリート路盤上にプレキャストコンクリート製の工場制作された板を設置するもので、現場打ちではない。現場打ちコンクリートなら直結軌道である。





No55 鉄筋コンクリート構造の建築物に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 柱のせん断補強筋をあばら筋、梁のせん断補強筋を帯筋という。
2 柱や梁の主筋は、部材に作用する曲げモーメントによる引張力を主に負担する。
3 耐力壁は、上下階とも同じ位置に配置する。
4 スパイラル筋は、コンクリートのはらみをおさえ、粘り強さを増す効果がある。

解答と解説: 

答え--- 1
鉄筋コンクリート構造の柱に巻いてあるのが帯筋、梁はあばら筋又はスターラップと呼ばれる。


No56 鉄骨構造の特徴に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 鋼材は、熱に弱く、火災により柱・梁がある温度以上になると構造材料としての強度を失う。
2 鋼材は、低温になると粘りを失いもろくなり、破壊しやすくなる性質を有する。
3 鉄筋コンクリート構造と比べて、工場加工の比率が高いので、現場作業が少ない。
4 鋼材は強度が大きいため、鉄筋コンクリート構造と比べて、部材断面を小さくできるが、構造体は重くなる。

解答と解説: 

答え--- 4
鉄骨構造のほうが鉄筋コンクリート構造より構造体は軽い。


※ 問題番号〔No.57〕〔No.58〕の 問題は全問解答してください。


No57 配電盤・制御盤・制御装置の文字記号と用語の組合せとして、「日本電機工業会規格(JEM)」上、誤っているものはどれか。
文字記号
用語
1 DGR 地絡方向継電器
2 ZCT 零相計器用変圧器
3 UVR 不足電圧継電器
4 GCB ガス遮断器

解答と解説: 

答え--- 2
ZCTは、零相変流器。変流器がCTなので変圧器ということが誤り。
計器用変圧器がVT。EVTが接地形計器用変圧器(地絡事故時に発生する零相電圧を検出する変圧器)


No58 請負契約に関する記述として、「公共工事標準請負契約約款」上、誤っているものはどれか。
1 受注者は、監督員がその職務の執行につき著しく不適当と認められるときは、発注者に対して、その理由を明示した書面により、必要な措置をとるべきことを請求することができる。
2 受注者は、工事の施工に当たり、設計図書の表示が明確でないことを発見したときは、その旨を直ちに監督員に通知し、その確認を請求しなければならない。
3 発注者は、工事が完成の検査に合格し、請負代金の支払いの請求があったときは、請求を受けた日から40日以内に請負代金を支払わなければならない。
4 受注者は、発注者が設計図書を変更したため請負代金額が3分の1以上減少したときは、契約を解除することができる。

解答と解説: 

答え--- 4
設計図書を変更したため請負代金額が3分の2以上減少したときは契約を解除することができる。


※ 問題番号〔No.59〕〜〔No.67〕までの9 問題のうちから6問題を選択し解答してください。


No59 汽力発電のタービン発電機の総合試運転調整に関する記述として、不適当なものはどれか。
1 発電機の無負荷運転を行い検相を実施した後、送電系統に接続して各種の調整を行った。
2 調速機(ガバナ)の調整は、全負荷投入時の回転数や電圧の変化を計測することで行った。
3 負荷試運転において、運転状態を監視し、電圧、電流、出力等の測定や、発電機の温度状態の確認を行った。
4 負荷試運転を一定期間続けた後、いったん停止してタービン発電機の軸受メタルそのほかの点検を行った。

解答と解説: 

答え--- 2
調速機(ガバナー)は、回転などの運動の速度を自律的に調整する装置である。
速度変動率試験(ガバナーテスト)では、全負荷から無負荷に急変させ、その後定格負荷の50%を急激に加えるなど、様々な負荷で計測する。全負荷投入時のみではない。





No60 変電所に施設するメッシュ接地の接地抵抗測定に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 測定は、電圧降下法によるものとした。
2 電流回路は、直流によるものとした。
3 測定用の補助電極相互の交差角を、90度前後とした。
4 電流回路の接地電流値は、20 A以上とした。

解答と解説: 

答え--- 2
大地の表層付近の土壌は腐食有機物の混入などのため、電解質的な性質を持ち、直流電流を流すと成極作用のため、電流が流れにくくなり大きな誤差を生じることから、交流電源で測定すること。


No61 架空送電線路の施工に関する記述として、不適当なものはどれか。
1 立金車は、電線の引上げ箇所の鉄塔で電線が浮き上がるおそれのある場所に使用した。
2 ジョイントプロテクタは、接続管の電線を保護して金車を通過させるために使用した。
3 延線作業での架線ウインチのキャプスタンの軸方向は、メッセンジャーワイヤの巻取り方向と直角とした。
4 緊線作業は、角度鉄塔や耐張鉄塔のように、がいしが耐張状になっている鉄塔区間ごとに行った。

解答と解説: 

答え--- 1
浮き上がるおそれのある場所に使用する金車は、押さえ金車が適当。立金車が使用される場所は荷重がかかっている場所でケーブルを円滑にする目的がほとんどなので適さない。



No62 低圧屋内配線の接地工事に関する記述として、「電気設備の技術基準とその解釈」上、不適当なものはどれか。
ただし、乾燥した場所での交流の使用電圧100 Vの配線とする。
1 金属可とう電線管工事で、管の長さが8 mであったので接地工事を省略した。
2 金属管工事で、管の長さが8 mであったので接地工事を省略した。
3 金属線ぴ工事で、線ぴの長さが8 mであったので接地工事を省略した。
4 ケーブル工事で、防護装置の金属製部分の長さが8 mであったので接地工事を省略した。

解答と解説: 

答え--- 1
金属可とう電線管工事で、使用電圧が300V以下の場合で接地工事が省略できるのは、管の長さが4m以下の場合である。



No63 屋内に施設する低圧のケーブル配線に関する記述として、「内線規程」上、誤っているものはどれか。
1 VVF ケーブルをメッセンジャーワイヤでちょう架する場合のハンガの間隔を50 cmとした。
2 造営材の下面に沿って施設するCVケーブルの支持点間の距離を1 m とした。
3 使用電圧300 V以下の点検できる水気のある隠ぺい場所に、ビニルキャブタイヤケーブルを使用した。
4 露出場所で造営材に沿って施設する電線太さ2.0 mm のVVFケーブルを器具と接続したので、接続箇所から50 cm の位置でケーブルを支持した。

解答と解説: 

答え--- 4
内線規程では、ケーブルの支持点間の距離は0.3m以下である。



No64 自動火災報知設備に関する記述として、「消防法」上、誤っているものはどれか。
1 一の地区音響装置までの水平距離は、その階の各部分から25 m以下となるように設置した。
2 音声によらない地区音響装置の音圧は、音響装置の中心から1 m離れた位置で90dB以上となるようにした。
3 受信機の操作スイッチは、床面から0.5 m 以上1.6 m 以下の高さに設置した。
4 P型受信機の感知器回路の電路の抵抗は、50 Ω以下となるようにした。

解答と解説: 

答え--- 3
受信機の操作スイッチは、床面から0.8m以上1.5m以下の高さに設置する。椅子で座って操作する場合は例外として0.6m以上でもよい。



No65 直流電気鉄道における帰線の漏れ電流の低減対策に関する記述として、不適当なものはどれか。
1 ロングレールを採用して、帰線抵抗を小さくした。
2 変電所数を増加し、き電区間を短縮した。
3 架空絶縁帰線を設けて、レール電位の傾きを大きくした。
4 道床の排水をよくして、レールからの漏れ抵抗を大きくした。

解答と解説: 

答え--- 3
レール電位の傾きを大きくとは、漏れ電流が大きく発生することになるので、帰線の漏れ電流の低減対策とは逆になる。絶縁帰線などは電位差を解消する方法である。



No66 監視カメラ設備の施工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 屋外カメラのハウジングは、水の浸入に対する保護等級として、IP 66 の仕様のものを使用した。
2 屋外カメラの雷保護として、信号ケーブル及び電源ケーブルの監視装置本体側のみに専用のサージ防護デバイス(SPD) をそれぞれ設けた。
3 ネットワークカメラ(IPカメラ) には、PoEタイプのスイッチングハブからLANケーブルを用い、電力を供給した。
4 ネットワークカメラ(IPカメラ) の信号線は、専用のコンバータを用いて既設の同軸ケーブルを流用した。

解答と解説: 

答え--- 2
屋内のハードディスクレコーダー側にも雷サージが侵入する恐れがあるので、レコーダーの映像入力ポート電源付近と、屋外カメラ本体側の両方にSPDを設置して接地する必要がある。



No67 現場打ちマンホールの施工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 根切り深さの測定には、精度を高めるためにレーザ鉛直器を用いた。
2 底面の砂利は、すき間がないように敷き、振動コンパクタで十分締め固めた。
3 マンホールを正確に設置するため捨てコンクリートを打ち、その表面に墨出しを行った。
4 マンホールに管路を接続後、良質の根切り土を使用し、ランマで締め固めながら埋め戻した。

解答と解説: 

答え--- 1
深さ測定に利用するのは水平器である。鉛直器ではない。






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