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問題番号No.16〜No.49 までの34 問題のうちから10 問題を選択し解答してください。


No34 特別高圧連系時の系統連系用保護装置の略記号とリレー保護内容の組合せとして、「系統連系規程」上、不適当なものはどれか。
略記号 リレー保護内容
1 DSR 短絡方向
2 RPR 逆電力
3 UFR 周波数低下
4 OVGR 地絡過電流

解答と解説: 

答え--- 4
OVGRは、地絡過電圧リレー。地絡過電流リレーはOCGRである。


No35 ガスタービン発電装置と比較したディーゼル発電装置に関する記述として、不適当なものはどれか。
ただし、同一の定格出力のものとする。
1 原動機本体には冷却水が必要である。
2 燃焼用空気量が少ない。
3 軽負荷時において燃料の完全燃焼が得られにくい。
4 構成部品点数が少なく、重量も軽い。

解答と解説: 

答え--- 4
ディーゼル発電装置はクランク機構などガスタービン発電装置より機械的な部品数が多くなりがちである。その分外形寸法も大きく重量も重い。


No36 無停電電源装置(UPS)に関する記述として、「日本工業規格(J I S)」上、不適当なものはどれか。
1 インバータは、直流電力を交流電力に変換する半導体電力変換装置である。
2 常時商用給電方式は、常用電源の電圧又は周波数が許容範囲から外れた場合、蓄電池運転状態となりインバータで負荷電力の連続性を維持するものである。
3 保守バイパスは、システムのUPSユニット又はUPSユニットのグループを追加することによって、負荷電力の連続性を向上させた電力経路である。
4 並列冗長UPSは、複数のUPSユニットで並列運転を行い、1台以上のUPSユニットが故障したとき、残りのUPSユニットで全負荷を負うことができるシステムである。

解答と解説: 

答え--- 3
保守バイパスは、負荷電力の連続性を維持するためのもので、向上させるものではない。


No37 建築物等の雷保護システムに関する記述として、「日本工業規格(J I S)」上、不適当なものはどれか。
1 外部雷保護システムは、受雷部システム、引下げ導線システム及び接地システムから成り立っている。
2 内部雷保護システムは、被保護物内において、雷の電磁的影響を低減させるため外部雷保護システムに追加するすべての措置で、等電位ボンディング及び安全離隔距離の確保を含む。
3 保護レベルTは、保護レベルWと比べて、雷の影響から被保護物を保護する確率が低い。
4 等電位ボンディングは、雷保護システム、金属構造体、金属製工作物、系統外導電性部分並びに被保護物内の電力及び通信用設備をボンディング用導体又はサージ保護装置で接続することで等電位化を行うものである。

解答と解説: 

答え--- 3
保護レベルはTからWまで定められており、保護効果が高いのは数字の小さいTのほうになる。



No38 鉄骨造の建築物等における接地工事に関する記述として、「電気設備の技術基準とその解釈」上、不適当なものはどれか。
1 一部が地中に埋設された建物の鉄骨を、A種、B種、C種及びD種接地工事の共用の接地極として使用する場合には、等電位ボンディングを施す必要がある。
2 大地との間の抵抗値が10 Ωである建物の鉄骨その他の金属体は、機械器具等に施すA種接地工事の接地極として使用できる。
3 低圧電路に地絡を生じた場合に0.5 秒以内に遮断する漏電遮断器を設けるときは、C種接地工事の接地抵抗値を500 Ω以下にできる。
4 変圧器のB種接地工事は、高圧と低圧との混触による危険を防止するために低圧側電路の中性点又は1端子に施すものである。

解答と解説: 

答え--- 2
大地との間の抵抗値が2 Ω以下の値である建物の鉄骨その他の金属体は、機械器具等に施すA種接地工事の接地極として使用できる。





No39 フィードバック制御とシーケンス制御に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 定値制御とは、目標値を一定に保つよう、外乱に対し常に制御対象を一定にする制御である。
2 追従制御とは、対象物の移動に従い目標値が常に変化している制御である。
3 プロセス制御とは、化学工場などに用いられ、主に化学反応プロセスにおける物理量を制御量としている。
4 シーケンス制御とは、あらかじめ定められた変化をする目標値に追従させる制御である。

解答と解説: 

答え--- 4
シーケンス制御とは、あらかじめ定められた順序、手続きに従って制御の各段階を逐次進めていく方法。
あらかじめ定められた変化をする目標値に追従させる制御は、プログラム制御である。



No40 誘導灯に関する記述として、「消防法」上、誤っているものはどれか。
ただし、通路誘導灯及び避難口誘導灯は、容易に見とおすことができ、かつ、識別することができるものとする。
1 C 級の通路誘導灯は、当該誘導灯までの歩行距離が20 m以下になるように設ける。
2 B 級の避難口誘導灯(避難の方向を示すシンボルのないもの)は、当該誘導灯までの歩行距離が30 m以下になるよう設ける。
3 客席誘導灯は、客席内の通路の床面における水平面の照度が0.2 lx以上になるように設ける。
4 階段又は傾斜路に設ける通路誘導灯は、踏面又は表面及び踊場の中心線の照度が1 lx 以上となるように設ける。

解答と解説: 

答え--- 1
C 級の通路誘導灯は、当該誘導灯までの歩行距離が10 m以下になるように設ける。
20mの場合はA級の通路誘導灯の有効範囲である。

No41 防火対象物に設置する非常コンセント設備に関する記述として、「消防法」上、定められていないものはどれか。
1 地階を除く階数が11以上の建築物に設置が必要である。
2 延べ面積500 m2以上の地下街に設置が必要である。
3 単相交流100 V で15 A以上の電気を供給できるものとする。
4 電気を供給する電源からの回路に設ける非常コンセントの数は、10以下とする。

解答と解説: 

答え--- 2
非常コンセント設備は、延べ面積1000 m2以上の地下街に設置が必要である。


No42 図に示すテレビ共同受信設備において、増幅器出口からテレビ端子Aの出力端子までの総合損失として、正しいものはどれか。
ただし、条件は、次のとおりとする。

増幅器出口からテレビ端子Aまでの同軸ケーブルの長さ:20 m
同軸ケーブルの損失:0.3 dB/m
2分岐器の挿入損失:6.0 dB
2分岐器の結合損失:15.0 dB
分配器の分配損失:11.0 dB
分配器の端子間結合損失:15.0 dB
テレビ端子の挿入損失:2.0 dB
1 25.0 dB
2 29.0 dB
3 34.0 dB
4 38.0 dB

解答と解説: 

答え--- 1
総合損失は各損失の合計である。この回路で該当するのは以下の損失である。
同軸ケーブルの抵抗:0.3×20=6.0 dB
2分岐器の挿入損失:6.0 dB
分配器の分配損失:11.0 dB
テレビ端子の挿入損失:2.0 dB
以上の合計は25.0 dBになる。


No43 光ファイバケーブルに関する記述として、不適当なものはどれか。
1 クラッドは、コアより屈折率が高い。
2 シングルモードでは、光が全反射しながらコアの中を伝搬する。
3 シングルモードは、マルチモードと比べてコア径が小さい。
4 シングルモードは、マルチモードと比べて長距離伝送に適している。

解答と解説: 

答え--- 1
クラッドはファイバーの外周部、コアは中央部である。高屈折率はコアのほうである。




No44 カテナリ式電車線のトロリ線に関する記述として、「日本工業規格(J I S)」上、不適当なものはどれか。
1 サグとは、トロリ線の支持点の高さと径間中央点の高さとの差のことをいう。
2 勾配とは、隣接する二つの支持点において、レール面から測ったトロリ線の高さの差と径間長との比率をいう。
3 偏位とは、トロリ線の軌道中心面からの偏りの寸法のことをいう。
4 架高とは、トロリ線のレール面に対する垂直な高さのことをいう。

解答と解説: 

答え--- 4
架高とは、トロリー線を吊り上げるちょう架線とトロリー線との垂直距離をいう。
トロリ線のレール面に対する垂直な高さは単にトロリー線の高さ。



No45 直流電気鉄道において電力回生車を導入する場合、き電システム上での回生失効の低減策として、不適当なものはどれか。
1 サイリスタインバータの設置
2 上下一括き電方式の導入
3 12パルス整流器の設置
4 電力貯蔵装置の設置

解答と解説: 

答え--- 3
12パルス整流器は高調波低減の目的のものであり、回生失効の低減策とは関係ない。


No46 電気鉄道における信号保安に関する次の記述に該当する用語として、「日本工業規格(J I S)」上、適当なものはどれか。
「列車の速度制御、停止などの運転操作を自動的に制御する装置」
1 自動列車制御装置
2 自動列車運転装置
3 自動列車停止装置
4 自動進路制御装置

解答と解説: 

答え--- 2
自動列車運転装置 列車の速度制御、停止などの運転操作を自動的に制御する装置。ATOという。
自動列車停止装置 列車が停止信号に接近すると、列車を自動的に停止させる装置。ATSという。
自動列車制御装置 列車の速度を自動的に制限速度以下に制御する装置。ATCという。
自動進路制御装置 列車又は車両の進路設定をプログラム化して自動的に制御する装置。 これは遠隔制御装置である。


No47 道路の照明方式に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 ポール照明方式は、道路の線形の変化に応じた灯具の配置が可能なので、誘導性が得やすい。
2 構造物取付照明方式は、構造物に灯具を取り付けるので、照明器具の選定や取付位置が制限される。
3 高欄照明方式は、灯具の取付高さが低いので、グレアの抑制に効果がある。
4 ハイマスト照明方式は、光源が高所にあるので、路面上の輝度均斉度が得やすい。

解答と解説: 

答え--- 3
高欄照明は、ポール照明方式が採用できないとき、橋梁の高欄や道路側壁などの低位置に直接照明器具を取り付けて道路を照らす方式。低い位置にあるので景観やメンテナンスの面で採用しやすいが、反面、ドライバーの目線に近い位置に照明があるので、眩しさに対する対策が必要になる。
幅広道路ほど路面上における照度の分布が不均等(手前は明るく道路中央が暗い)になるが、照度を上げると逆にグレアが増す。路面均斉度とグレア抑制を両立した配光計画は難しい。


No48 道路交通信号の系統制御におけるオフセットに関する記述として、不適当なものはどれか。
1 優先オフセット方式は、上下交通量に差がある場合などに、一方向に対して高い系統効果を与えるようにオフセットを設定する方式である。
2 交互オフセットは、隣り合う交差点の信号がほぼ半周期ずれて青にするもので、優先オフセット方式に用いられる。
3 平等オフセット方式は、上下両方向の交通に対して、ほぼ同等の系統効果を与えるようにオフセットを設定する方式である
4 同時式オフセットは、隣り合う交差点の信号をほぼ同時に青にするもので、平等オフセット方式に用いられる。

解答と解説: 

答え--- 2
交互オフセットは、隣り合う交差点の信号がほぼ半周期ずれて青にするもので、相対オフセットとして設定される。




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