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※ 問題番号〔No.16〕〜〔No.48〕 までの34 問題のうちから10 問題を選択し解答してください。


No16 蒸気タービンによる汽力発電と比較したコンバインドサイクル発電に関する記述として、不適当なものはどれか。
ただし、発電設備は同容量とする。
1 始動用電力が少ない。
2 熱効率が高い。
3 起動・停止時間が長い。
4 大気温度の変化が、出力に与える影響が大きい。

解答と解説: 

答え--- 3
コンバインドサイクル発電はガスタービンと組み合わせて使用されるので短時間で起動停止が可能。


No17 固体高分子形燃料電池に関する記述として、不適当なものはどれか。
1 電解質にイオン交換膜を用いている。
2 排熱を給湯に利用できる。
3 りん酸形燃料電池に比べて作動温度が高い。
4 溶融炭酸塩形燃料電池に比べて起動が速い。

解答と解説: 

答え--- 3
固体高分子形燃料電池の電池作動温度は約80℃、りん酸形燃料電池は約200℃。


No18 変電所に設置される変圧器に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 ガス絶縁変圧器は、不燃性が要求される地下変電所での使用に適している。
2 ガス絶縁変圧器では、SF6ガスで巻線及び鉄心を冷却している。
3 油入変圧器の油劣化防止装置として、窒素封入密封式がある。
4 油入風冷式変圧器では、絶縁油をポンプで循環させている。

解答と解説: 

答え--- 4
絶縁油をポンプで循環させているのは送油水冷式、送油風冷式である。油入式はポンプで循環させていない。


No19 送電線事故時の再閉路方式に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 遮断器はいったん開放されたのち、設定時間が経過してから自動的に投入される。
2 高速度再閉路方式では、1秒程度で再閉路を行う。
3 三相再閉路方式では、故障相のみを遮断・再閉路する。
4 遮断器開放から再閉路までの無電圧時間により、高速度・中速度・低速度に区分される。

解答と解説: 

答え--- 3
故障相のみを遮断・再閉路するのは単相再閉路、多相再閉路である。三相再閉路方式は故障相と関係なく再閉路が可能である。



No20 電力系統の運用と制御に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 軽負荷時には系統電圧が上昇傾向となり、これを抑制するために電力用コンデンサを並列に系統へ投入する。
2 供給予備力の保有量が大きいと供給支障リスクは下がるが、設備投資は大きくなる。
3 電力潮流は、電源構成や送変電設備などにより制約を受け、需要及び供給力に応じて変化する。
4 電力系統は、一体的システムであり、一箇所の事故が連鎖的に拡大・波及して全システムの崩壊につながるおそれがある。

解答と解説: 

答え--- 1
電力用コンデンサは力率改善に使用するもの。系統へ並列に投入するものは分路リアクトルである。





No21 架空電線路の架空地線に関する記述として、不適当なものはどれか。
1 電線は、アルミ覆鋼より線や、鉛めっき鋼より線が一般的に用いられている。
2 直撃雷に対しては、遮へい角が大きいほど遮へい効果が高い。
3 誘導雷により電力線に発生した雷電圧を低減する効果がある。
4 送電線の地絡故障による通信線への電磁誘導障害を軽減する効果がある。

解答と解説: 

答え--- 2
架空地線に直撃雷に対しては、遮へい角が小さいほど遮へい効果が高い。


No22 架空送電線におけるスリートジャンプによる事故の防止対策として、不適当なものはどれか。
1 電線の張力を大きくする。
2 電線の径間にねじれ防止ダンパを取り付ける。
3 単位重量の小さい電線を使用する。
4 電線相互のオフセットを大きくする。

解答と解説: 

答え--- 3
スリートジャンプ現象は架線に着雪、着氷したものが脱落したときに架線が跳ね上がる現象。これの防止対策は単位重量の大きい電線を使用する。


No23 送電線の表皮効果に関する記述として、不適当なものはどれか。
1 周波数が高いほど、表皮効果は大きくなる。
2 導電率が小さいほど、表皮効果は大きくなる。
3 合計断面積が等しい場合、単導体よりも多導体の方が表皮効果の影響が小さくなる。
4 表皮効果が大きいほど、電線中心部の電流密度は小さくなる。

解答と解説: 

答え--- 2
導体抵抗率が低いほど表皮効果は大きくなる。つまり導電率が大きいほど表皮効果は大きい。



No24 架空送電線により通信線に発生する誘導障害の軽減対策として、最も不適当なものはどれか。
1 通信線路に遮へい線を設ける。
2 中性点の接地抵抗を小さくする。
3 通信線路と送電線路の間隔を大きくする。
4 送電線をねん架する。

解答と解説: 

答え--- 2
通信線に発生する誘導障害の軽減対策としては、中性点には高抵抗接地を設けるか、消弧リアクトルを設置する。よって低抵抗の接地は誤りである。


No25 架空送電線路の雷害対策に関する記述として、不適当なものはどれか。
1 フラッシオーバによるがいし破損を防止するため、アークホーンを取り付ける。
2 逆フラッシオーバを防止するため、相間スペーサを設ける。
3 2回線送電線での両回線同時事故を避ける対策として、不平衡絶縁方式がある。
4 懸垂クランプ支持箇所の電線の溶断を防止するため、アーマロッドを取り付ける。

解答と解説: 

答え--- 2
相間スペーサは着氷雪を防止するために取り付けるもので、雷害対策とは関係ない。




No26 分散型電源の系統連系設備に関する用語の定義として、「電気設備の技術基準とその解釈」上、誤っているものはどれか。
1 分散型電源とは、一般電気事業者及び卸電気事業者以外の者が設置する発電設備等であって、常用電源の停電時にのみ使用する非常用予備電源が含まれる。
2 自立運転とは、分散型電源が、連系している電力系統から解列された状態において、当該分散型電源設置者の構内負荷にのみ電力を供給している状態である。
3 逆潮流とは、分散型電源設置者の構内から、一般送配電事業者が運用する電力系統側へ向かう有効電力の流れである。
4 転送遮断装置とは、遮断器の遮断信号を通信回線で伝送し、別の構内に設置された遮断器を動作させる装置である。

解答と解説: 

答え--- 1
分散型電源は一般的に発電設備等で通常供給される事業電源以外をいい、非常用予備電源は分散型電源には含まれない。


No27 架空送配電線路の塩害対策に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 耐トラッキング性能の高い材料を使用したポリマがいしを用いる。
2 懸垂がいしの連結個数を増加させ、対地間絶縁強度を上げる。
3 電線相互の間隔を保つため、長幹がいしをV吊りとして用いる。
4 沿面距離を長くとり耐電圧性能を向上させた深溝がいしを用いる。

解答と解説: 

答え--- 3
長幹がいしをV吊りは横揺れしにくいように設けるものあり、塩害対策とは関係ない。


No28 間口15 m、奥行12 m、天井高さ2.5mの事務室の天井にLED照明器具を設置する。
机上面照度を750 lxとするために、光束法により算出される照明器具の台数として、正しいものはどれか。
ただし、LED照明器具1台の光束は7 500 lm、照明率は0.9、保守率は0.8 とする。
1 10台
2 18台
3 20台
4 25台

解答と解説: 

答え--- 4
機器台数は、机上面照度を部屋全体面積で乗じた値の光束を、照明1台あたりの光束で割って求める。
机上面照度の光束は、15×12×750=135000
照明1台の光束は、7500×0.9×0.8=5400
135000÷5400=25台



No29 コンセント専用の回路に関する記述として、「電気設備の技術基準とその解釈」上、誤っているものはどれか。
ただし、配線は、ビニル絶縁電線(IV)とし長さは10 m、コンセントの施設数は1個とし、許容電流の低減は考慮しないものとする。
1 定格電流15 Aの配線用遮断器に、定格電流15 Aのコンセントを接続し、その配線太さを直径1.6 mmとする。
2 定格電流20 Aの配線用遮断器に、定格電流20 Aのコンセントを接続し、その配線太さを直径2.0 mmとする。
3 定格電流30 Aの配線用遮断器に、定格電流30 Aのコンセントを接続し、その配線太さを直径2.6 mmとする。
4 定格電流50 Aの配線用遮断器に、定格電流50 Aのコンセントを接続し、その配線太さを断面積8 mm2とする。

解答と解説: 

答え--- 4
定格電流40Aを超え50 A以下の配線用遮断器に用いるビニル絶縁電線は、断面積14mm2以上とする。


No30 機械器具に接続する電路において、地絡遮断装置を省略できないものとして、「電気設備の技術基準とその解釈」上、適当なものはどれか。
ただし、機械器具には、簡易接触防護措置は施されていないものとし、その停止が公共の安全確保に支障を生じないものとする。
1 水気のある場所以外に施設する単相100 V のコンセントに電気を供給する電路
2 乾燥した場所に施設する三相200 V の電動機に電気を供給する電路
3 電気用品安全法の適用を受ける単相100 Vの二重絶縁構造の工具に電気を供給する電路
4 接地抵抗値が10 ΩのC種接地工事が施された三相400 Vの電動機に電気を供給する電路

解答と解説: 

答え--- 4
三相400 Vの電動機で省略できる場合は、C種接地工事、D種接地工事であれば接地抵抗値が3Ω以下の場合である。よって10 Ωでは省略できない。


No31 低圧幹線の短絡電流に関する記述として、不適当なものはどれか。
1 電源側の変圧器のインピーダンスが小さいほど、短絡電流は小さくなる。
2 電源側の変圧器から短絡点までのケーブルが長いほど、短絡電流は小さくなる。
3 電源側の変圧器から短絡点までのケーブルの断面積が大きいほど、短絡電流は大きくなる。
4 同一幹線に接続されている誘導電動機が発電機として作用し、短絡電流は瞬間的に大きくなる。

解答と解説: 

答え--- 1
電源側の変圧器のインピーダンスが大きいほど、短絡電流は小さくなる。


No32 変圧器を構成する絶縁材料の耐熱特性による分類の組合せとして、「日本工業規格(J I S)」上、不適当なものはどれか。
耐熱クラス 許容最高温度
1 A 90 ℃
2 B 130 ℃
3 F 155 ℃
4 H 180 ℃

解答と解説: 

答え--- 1
耐熱クラスA種は、105℃  90℃はY種である。


No33 キュービクル式高圧受電設備に関する記述として、「日本工業規格(J I S)」上、不適当なものはどれか。
1 自動力率調整を行う一つの開閉装置に接続する高圧進相コンデンサの設備容量は、200 kvar以下とする。
2 CB 形は、負荷設備に高圧電動機を使用することができる。
3 変圧器容量が500 kV・A以下の場合、開閉装置として高圧カットアウトを使用することができる。
4 PF・S形の主遮断装置は、高圧交流負荷開閉器と限流ヒューズとを組み合わせたもの、又は一体としたものとする。

解答と解説: 

答え--- 3
変圧器容量が300 kV・A以下の場合、開閉装置として高圧カットアウトを使用することができる。
300 kV・Aを超える場合は遮断器か、高圧交流負荷開閉器などとなる。





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