平成20年度 1級土木施工管理技術検定試験  実地試験 Page1

解答及び解説で疑問を持ったら即調べてみましょう。
自分で調べた方が絶対に頭に入ります。
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※問題1は必須問題です。必ず解答してください。
必須問題
No 1 あなたが経験した土木工事のうちから1つの工事を選び,次の〔設問1〕,〔設問2〕に答えなさい。
〔注意〕あなたが経験した工事でないことが判明した場合は失格となります。
〔設問1〕 あなたが経験した土木工事について,次の事項を解答欄に明確に記入しなさい。
〔注意〕 「経験した土木工事」は,あなたが工事請負者の技術者の場合は,あなたの所属会社が受注した工事について記述してください。従って,あなたの所属会社が二次下請
業者の場合は,発注者名は一次下請業者名となります。
なお,あなたの所属が発注機関の場合の発注者名は,所属機関名となります。
(1) 工事名
(2)
工事の内容
1. 発注者名
2. 工事場所
3. 工 期
4. 主な工種
5. 施工量
(3) 工事現場における施工管理上のあなたの立場
〔設問2〕 上記の工事を実施するために設けた仮設工で,特に留意した技術的な課題,その課題を解決するために検討した内容及び現場で実施した対応処置を,解答欄に具体的に記述しなさい。

解答と解説: 

省略

※問題2から問題6までは選択問題です。このうち3問題を選択し,解答してください。
なお,選択した問題は,解答用紙の選択欄に印を必ず記入してください。
選択問題
No 2 土工に関する次の〔設問1〕,〔設問2〕に答えなさい。
〔設問1〕 開削工法により掘削を行う場合に設ける土留め壁に関する,次の文章の に当てはまる適切な語句を解答欄に記入しなさい。

(1) 土留め壁の根入れ長を慣用法によって求める場合は,一般に,根入れ長は,次の4つの長さのうち最も長いものとする。
1. 根入れ部の土圧及び に対する安定から必要となる根入れ長
2. 土留め壁の許容鉛直支持力から定まる根入れ長
3. 掘削底面の安定から必要となる根入れ長
4. 土留め壁タイプごとに決められている最小根入れ長
(2) 土留め壁内部の掘削の進行に伴い,掘削底面の安定が損なわれる変状現象としては,地下水が高く緩い砂質土の場合には,軟らかい粘性土の場合には ,掘削底面付近に難透水層,その下に被圧透水層が形成される場合には盤ぶくれの各現象があり,それぞれの地質や状況に適合する現象について検討を行う必要がある。

(3) 土留め壁を設ける地盤が特に軟弱で,地下水位が高く,土留め壁や掘削底面の安定が確保できない場合には,適切な補助工法などを採用するのがよい。一般に,土留め工に用いられる補助工法としては,地下水位を下げる地下水位低下工法( ,ディープウェル),地盤の止水性や強度の増加をはかる 工法(溶液形,懸濁液形),深層混合処理工法,生石灰杭工法等がある。

解答と解説: 

答え--- 
イ=水圧
ロ=ボイリング
ハ=ヒービング
ニ=ウェルポイント
ホ=薬液注入

〔設問2〕 工事現場から発生した,細粒分が多い高含水比の建設発生土を盛土に利用する場合の土質改良方法を2つあげ,その改良方法を実施する際の留意事項をそれぞれ解答欄に簡潔に記述しなさい。
ただし,改良方法を実施する際の留意事項には,降雨に対するシート等による覆い対策及び環境対策に関するものは除く。

解答と解説: 

答え--- 
1-土質改良方法
石灰等セメント系を主成分とした改良材による安定化処理
1-留意事項
適切な混合をしないと十分な効果が得られない場合があるので、あらかじめ試験施工を実施するなどの方法や、採取土による事前試験をしておく。尚、土質によっては六価クロムが発生する場合もあるので、事前試験により適切な材料を用いるようにする。

2-土質改良方法
乾燥・ばっ気などによる含水率調整
2-留意事項
長期間の乾燥期間が必要になり、含水比が中々下がりにくく、置き場所が広く必要なのが欠点であるが、コストが安いので多く採用されている。かき起こしをすることで乾燥を促進させる。締め固める際に施工含水比の品質管理の調整を行う。

3-焼成処理方法
焼成プラントにより加熱を行うことで含水率を下げる。
3-留意事項
固化剤などを用いないので環境には良いが、改良にかかる費用が高くなる。設置計画、プラントからの運搬にかかる移動、安全に対する計画も留意すべきである。

選択問題
No 3 コンクリートに関する次の〔設問1〕,〔設問2〕に答えなさい。
〔設問1〕 コンクリートの施工に関する記述として適切でないものを次の1.〜10.から3つ抽出し,その番号と適切でない箇所をあげ,その箇所を訂正して解答欄に記入しなさい。
1. 凝結硬化の初期に凍結を受けたコンクリートは,その後適切な養生を行なっても強度は回復しない。
2. 水中コンクリートは,空気中で施工するコンクリートの場合よりも配合強度を高くするか,若しくは設計基準強度を小さく設定する。
3. 暑中コンクリートの施工では,打込み時のコンクリートの温度は35℃以下でなければならない。
4. 場所打ち杭及び地下連続壁のコンクリート打込み前のスライム処理は,掘削終了後とコンクリート打込み直前の2回行うのがよい。
5. 海水の作用を受けるコンクリートの水セメント比は,一般のコンクリートに比べて大きくすることが必要である。
6. 高強度コンクリートは,ブリーディングが極めて少ないので,表面仕上げがしやすい。
7. マスコンクリートの養生では,脱型後もコンクリート表面の急冷を防止するため,シート等によりコンクリート表面の保温を継続して行うことが必要である。
8. 型枠に作用するコンクリートの側圧は,気温が高いほど,コンクリートの凝結時間が早いものほど,スランプ値が大きいものほど,小さくなる。
9. コンクリートのひび割れにシール剤を注入し,水の浸入を止める工法には有機系と無機系注入工法があり,有機系の注入剤では,一般に常温硬化型のエポキシ樹脂が多く用いられる。
10. コンクリートの非破壊検査に用いる反発硬度法(シュミットハンマ法)では,鉄筋位置が検査できる。

解答と解説: 

答え--- 
2-設計強度は小さくが誤り。大きくが正解  小さく → 〇大きく
5-水セメント比は大きくが誤り。小さくが正解  大きく → 〇小さく
6-ブリーティングが小さいと表面仕上げは困難になる。 しやすい → 〇困難
8-側圧はスランプ値が小さいほど小さくなる。 大きい → 〇小さい
10-シュミットハンマはコンクリートの強度を測るもので、鉄筋位置はわからない。 検査できる → 〇検査できない

〔設問2〕 コンクリート構造物のコンクリートの打込みにおいて,コールドジョイントの発生を防ぐための対策を2つ解答欄に簡潔に記述しなさい。

解答と解説: 

答え--- 
1. 2層に分けて打設する場合は、上層、下層が一体となるように下層のコンクリートが固まり始める前に打設する。
2. 表面にブリーティング水がある場合、取り除いてから打設する。
3. 側圧の関係で分けて打設する場合、コンクリートの運搬時間、ポンプの打設時間などを判断し、打設間隔時間を判断する。

選択問題
No 4 施工計画に関する次の〔設問1〕,〔設問2〕に答えなさい。
〔設問1〕 地下埋設物が予想される道路上で,掘削を行う場合の注意事項に関する次の文章の に当てはまる適切な語句を解答欄に記入しなさい。

(1) 施工者は,埋設物が予想される道路上で掘削工事を施工しようとするときは,施工に先立ち, が保管する台帳に基づいて を行い,その埋設物の種類,位置(平面・深さ),規格,構造等を原則として目視により確認しなければならない。
なお,施工者は, によって埋設物を確認した場合においては,その位置等を 及び埋設物の管理者に報告しなければならない。
この場合, については,原則として標高によって表示しておくものとする。
(2) 施工者は,工事施工中において管理者の不明な埋設物を発見した場合,埋設物に関する調査を再度行い,当該管理者の を求め,安全を確認した後に処置しなければならない。

解答と解説: 

答え--- 
イ=埋設物管理者
ロ=試掘
ハ=道路管理者
ニ=埋設物深さ
ホ=立ち会い

〔設問2〕 地表面から約1m 間に含水比の高い軟弱層が存在する水田の地盤上において,道路盛土を行う場合,盛土に先立って行う基礎地盤の強度を高めるための工法名を2つあげ,その施工概要をそれぞれ解答欄に簡潔に記述しなさい。

解答と解説: 

答え--- 
1.トレンチカット(表層排水)
地表を溝状に掘削し、地表水を排除することにより、表層部の地下水を溝へ導く。これにより含水比を下げる。

2.置換工法
軟弱層を除去して、良質な土を置き換える。沈下量も小さくなり、且つ土質の剪断抵抗が高まる。

3.セルシート工法
軟弱層を取り除き、ポリエステル繊維シートを敷き込み埋め戻す工法。盛土の自重圧密により表層の排水を促進する。引っ張り力があるので剪断抵抗もかなり高くなる。

選択問題
No 5 安全管理に関する次の〔設問1〕,〔設問2〕に答えなさい。
〔設問1〕 道路の車道を開削して水道管埋設工事を行う場合,道路工事保安施設に関する次の文章の に当てはまる適切な語句を解答欄に記入しなさい。

(1) 工事に関する情報をわかりやすく提供し,円滑な道路交通を確保するため,道路管理者及び所轄警察署長との協議書又は に基づき,必要な道路標識,路上工事看板等を設置すること。
(2) 工事開始1週間前から工事開始までの間に, に対し,予定工事をわかりやすく周知するために工事情報看板を設置する。また,工事開始から工事終了までの間,工事内容,工事期間,施工者名等を標示した工事 看板を工事現場付近の歩道に設置するように道路工事保安施設設置基準に規定されている。
(3) 工事現場への出入口,規制区間の主要箇所には, を配置し,道路標識,カラーコーン等を設置して,常に交通の流れを阻害しないように努める。
(4) 工事責任者は,常時現場を し,安全上の不良箇所を発見したときは直ちに改善すること。

解答と解説: 

答え--- 
イ=道路使用許可書
ロ=道路利用者
ハ=説明
ニ=交通誘導員
ホ=巡回

〔設問2〕 下図は,誘導者及び地山掘削作業主任者を配置して,油圧ショベル(バックホウ)で構造物の床掘を行い,ダンプトラックに掘削土の積込み作業を行なっている現場状況である。
この油圧ショベル(バックホウ)の掘削,積込み作業時における潜在している危険又は有害要因(予想される労働災害)を2つあげ,その防止対策をそれぞれ解答欄に簡潔に記述しなさい。
ただし,ダンプトラック作業及び第3者の侵入に関する記述は除く。

油圧ショベル(バックホウ)による掘削土の積込み作業状況図


解答と解説: 

答え--- 
1.ダンプトラックの運転席がバケットの旋回範囲内にある。
運転席上部をバケットが通過しないようにする。又、旋回範囲内に運転席がこないようにトラックを配置させる。

2.作業員とバックホウの接触
誘導員・作業主任者などが作業半径に立ち入らない。

3.バックホウの転落
掘削面から出来るだけ遠くに配置し、転落防止に努める。配置しにくい場合、掘削面に対して直角に配置すれば崩落する場合に対応しやすい。



選択問題
No 6 騒音,振動及び建設資材廃棄物に関する次の〔設問1〕,〔設問2〕に答えなさい。
〔設問1〕 建設工事に伴う騒音,振動対策に関する次の文章の に当てはまる適切な語句を解答欄に記入しなさい。

(1) 建設工事の騒音,振動対策については,騒音,振動の大きさを下げるほか, を短縮するなど住民の生活環境への影響を小さくするように検討しなければならない。
(2) 建設工事の計画,設計にあたっては,工事現場周辺の立地条件を調査し,騒音,振動を低減するような施工方法や の選択について検討しなければならない。
(3) 建設工事の施工にあたっては,設計時に考慮された騒音,振動対策をさらに検討し,確実に実施するものとする。
なお,建設機械の運転においても, による騒音,振動が発生しないように点検,整備を十分に行うとともに,作業待ち時には, をできる限り止めるようにする。
(4) 建設工事の実施にあたっては,必要に応じ工事の目的,内容について事前に に対して説明を行い,工事の実施に協力を得られるように努めるものとする。

解答と解説: 

答え--- 
イ=発生期間
ロ=建設機器
ハ=整備の不良
ニ=アイドリング(エンジン)
ホ=地域住民

〔設問2〕 「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(建設リサイクル法)」に基づき,建設資材廃棄物の分別解体等及び再資源化等を適正に処理する場合,発注者及び下請負人へ元請け業者が実施しなければならない必要な手続きを2つあげ,その概要をそれぞれ解答欄に簡潔に記述しなさい。

解答と解説: 

答え--- 
1.発注者への説明
建設リサイクル法による定められた説明として、建築物の構造、使用する特定建設資材の種類、着工予定日、工期、工程の概要、分別解体の計画概要、解体量の見込みなどがある。

2.下請負人への告知
都道府県知事へ届け出事項を告知したうえで下請契約を締結すること。

3.発注者への報告と記録の保存
廃棄物の再資源化が完了したときは、発注者へ報告する。尚、実施記録を作成し、保存しなければならない。

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