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※ 問題番号No.1〜No.15 までの15 問題のうちから12 問題を選択し解答してください。


No1 換気に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 室内空気の気流は、0.5 m/s以下となるようにする。
2 室内空気の二酸化炭素の濃度は、1.0 %以下となるようにする。
3 室内空気の相対湿度は、40%以上70%以下となるようにする。
4 室内空気の浮遊粉じんの量は、0.15 mg/m3以下となるようにする。

解答と解説: 

答え--- 2
室内空気の二酸化炭素の濃度は、0.1 %以下となるようにする。


No2 伝熱に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 壁体内の中空層の片面にアルミ箔を貼り付けると、壁体全体の熱抵抗は大きくなる。
2 熱放射は、電磁波による熱移動現象であり、真空中でも生じる。
3 壁体内にある密閉された中空層の熱抵抗は、中空層の厚さに比例する。
4 総合熱伝達率は、対流熱伝達率と放射熱伝達率を合計したものをいう。

解答と解説: 

答え--- 3
中空層の熱抵抗だが、ある程度以上になると変化しなくなり、厚すぎると内部で対流が発生すると全く変化しなくなる。


No3 採光及び照明に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 均等拡散面上における輝度は、照度と反射率との積に比例する。
2 演色性とは、光がもつ物体の色の再現能力のことで、光の分光分布によって決まる。
3 昼光率とは、全天空照度に対する室内のある点の天空光による照度の比をいう。
4 設計用全天空照度は、快晴の青空のときが薄曇りの日よりも大きな値となる。

解答と解説: 

答え--- 4
全天空照度とは、天空光のみを対象としたもので、晴れた日は、直達日射が多く感覚的には明るいが、全天空照度の場合は、天空日射による光のみが対象なので、直達日射が多い快晴時の青空のときのほうが、薄曇りの日より少ないことになる。


No4 積層ゴムを用いた免震構造の建築物に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 水平方向の応答加速度を大きく低減することができるが、上下方向の応答加速度を低減する効果は期待できない。
2 軟弱な地盤に比べ強固な地盤では大地震時の地盤の周期が短くなるため、応答加速度を低減する効果が低下する。
3 免震部材の配置を調整し、上部構造の重心と免震層の剛心を合せることで、ねじれ応答を低減できる。
4 免震層を中間階に設置する場合は、火災に対して積層ゴムを保護する必要がある。

解答と解説: 

答え--- 2
強固な地盤のほうが軟弱地盤より応答加速度を低減する効果が高い。


No5 鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 柱のせん断補強筋の間隔は、柱の上下端から柱の最大径の1.5 倍又は最小径の2倍のいずれか大きい範囲を100 mm以下とする。
2 柱及び梁のせん断補強筋は、直径9 mm以上の丸鋼又はD 10以上の異形鉄筋とし、せん断補強筋比は0.2%以上とする。
3 一般の梁で、長期許容応力度で梁の引張鉄筋の断面積が決まる場合、原則として引張鉄筋の断面積はコンクリート断面積の0.2 %以上とする。
4 貫通孔の中心間隔は、梁に2個以上の円形の貫通孔を設ける場合、両孔径の平均値の3 倍以上とする。

解答と解説: 

答え--- 3
必要鉄筋量はコンクリート全断面積に対して0.8%以上の主筋量が必要である。




No6 鉄骨構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 H形鋼は、フランジ及びウェブの幅厚比が大きくなると局部座屈を生じやすい。
2 角形鋼管柱の内ダイアフラムは、せいの異なる梁を1本の柱に取り付ける場合等に用いられる。
3 部材の引張力によってボルト孔周辺に生じる応力集中の度合は、高力ボルト摩擦接合の場合より普通ボルト接合の方が大きい。
4 H 形鋼梁は、荷重や外力に対し、せん断力をフランジが負担するものとして扱う。

解答と解説: 

答え--- 4
H 形鋼梁のフランジが負担するのは曲げモーメントである。せん断力はウェブで負担する。


No7 杭基礎に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 基礎杭の周辺地盤に沈下が生じたときに杭に作用する負の摩擦力は、一般に摩擦杭の場合より支持杭の方が大きい。
2 杭と杭との中心間隔の最小値は、埋込み杭の場合、杭径の1.5 倍とする。
3 基礎杭の先端の地盤の許容応力度は、アースドリル工法による場所打ちコンクリート杭の場合よりセメントミルク工法による埋込み杭の方が大きい。
4 外殻鋼管付きコンクリート杭の鋼管の腐食代は、有効な防錆措置を行わない場合、1 mm以上とする。

解答と解説: 

答え--- 2
杭と杭との中心間隔の最小値は、埋込み杭の場合、杭径の2.0倍以上とする。打ち込み杭なら2.5倍以上である。


No8 図に示す長方形断面部材の図心軸(X 軸)に対する許容曲げモーメントの値として、正しいものはどれか。
ただし、許容曲げ応力度fbは9.46 N/mm2とする。
 
1 9.46 × 105 N・mm
2 5.68 × 105 N・mm
3 4.73× 105 N・mm
4 2.84 × 105 N・mm

解答と解説: 

答え--- 1
曲げ応力度 σ=M/Z、断面係数 Z=(bh2)/6 より、Z=(60×1002)/6=105N・mm
M=σ×Zより、9.46 × 105 N・mm となる。


No9 図に示す3ヒンジラーメン架構のDE間に等変分布荷重が、AD間に集中荷重が同時に作用したとき、支点A及びBに生じる水平反力(HA、HB)、鉛直反力(VA、VB)の値として、正しいものはどれか。
ただし、反力は右向き及び上向きを「+」、左向き及び下向きを「-」とする。
 
1 HA=+ 15 kN
2 HB =- 60 kN
3 VA=+ 60 kN
4 VB =+120 kN

解答と解説: 

答え--- 1
ΣMA=0より
40*1.5+60*6/2*4.0-6*VB=0
780-6VB=0
VB=130
VA+VB=60*6/2 VA=180-130=50

MC(左)
-30*3/2*1-40*1.5+VA:3+HA*3=0
-45-60+(3*50)+3HA=0
3HA=45 HA=15

ΣX=HA+HB=40
HB=40+15=55kN

VA=50kN、VB=130kN、HA=15kN、HB=55kN

No10 図に示す梁のAB間に等分布荷重wが、点C に集中荷重Pが同時に作用したときの曲げモーメント図として、正しいものはどれか。
ただし、曲げモーメントは材の引張り側に描くものとする。
 
1
2
3
4

解答と解説: 

答え--- 3
等分布荷重と集中荷重を分けて考える。
集中荷重Pに対してB点の荷重は3×3=9kN・m
A点C点を0となるように三角形のモーメント図となる。
AB間の中央部は1/2により上に4.5kN・m
両端ピンの場合、M=wl2/8 によりA-B間の中央部分2×3/8=2.25kN・mが梁より下部に放物線として描かれる。
A-B間の中央部は4.5ー2.25=2.25kN・mが上部にくる。




No11 建築に用いられる金属材料に関する一般的な記述として、最も不適当なものはどれか。
1 黄銅(真ちゅう)は、銅と亜鉛の合金であり、亜鉛が30〜40%のものである。
2 ステンレス鋼のSUS 304 は、SUS 430 に比べ磁性が弱い。
3 銅の熱伝導率は、鋼に比べ著しく高い。
4 アルミニウムの線膨張係数は、鋼の約4倍である。

解答と解説: 

答え--- 4
アルミニウムの線膨張係数は23程度。鋼または鉄は12程度なので約2倍である。


No12 石材に関する一般的な記述として、最も不適当なものはどれか。
1 花こう岩は、耐摩耗性、耐久性に優れるが、耐火性に劣る。
2 大理石は、ち密であり、磨くと光沢が出るが、耐酸性、耐火性に劣る。
3 石灰岩は、耐水性に優れるが、柔らかく、曲げ強度は低い。
4 砂岩は、耐火性に優れるが、吸水率の高いものは耐凍害性に劣る。

解答と解説: 

答え--- 3
石灰岩は、耐水性に劣る。


No13 日本工業規格(JIS)のドアセットに規定されている性能項目に関する記述として、不適当なものはどれか。
1 スイングドアセットでは、「気密性」が規定されている。
2 スイングドアセットでは、「開閉力」が規定されている。
3 スライディングドアセットでは、「鉛直荷重強さ」が規定されている。
4 スライディングドアセットでは、「遮音性」が規定されている。

解答と解説: 

答え--- 3
スライディングドアセットでは、「鉛直荷重強さ」の規定はない。


No14 アスファルト防水材料に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 改質アスファルトシートは、合成ゴム又はプラスチックを添加して性質を改良した改質アスファルトを原反に含浸、被覆させたシートである。
2 ストレッチルーフィング1000の数値1000は、製品の抗張積(引張強さと最大荷重時の伸び率との積)を表している。
3 防水工事用アスファルトは、フラースぜい化点温度が低いものほど低温特性のよいアスファルトである。
4 アスファルトルーフィング1500の数値1500は、製品の単位面積当たりのアスファルト含浸量を表している。

解答と解説: 

答え--- 4
数値1500は、m2あたりの単位面積質量をg数で表す。なので1m2で1,500gである。

No15 塗料に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 合成樹脂エマルションペイントは、モルタル面に適しているが、金属面には適していない。
2 つや有合成樹脂エマルションペイントは、屋内の鉄鋼面に適しているが、モルタル面には適していない。
3 アクリル樹脂系非水分散形塗料は、モルタル面に適しているが、せっこうボード面には適していない。
4 合成樹脂調合ペイントは、木部に適しているが、モルタル面には適していない。

解答と解説: 

答え--- 2
合成樹脂エマルションペイントは、屋内の鉄鋼面も、モルタル面も適している。




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