平成22年度 1級造園施工管理技術検定試験  午前問題(問題A) Page1

※ 問題はすべて必須ですから、36問題全部を解答してください。
解答及び解説で疑問を持ったら即調べてみましょう。
自分で調べた方が絶対に頭に入ります。
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No 1 作庭された時代が古い順から並んでいる日本庭園の組合せとして、適当なものはどれか。
(古い) (新しい)
1 醍醐寺三宝院庭園 ---- 六義園 ---- 無鄰庵庭園
2 水前寺成趣園 ---- 醍醐寺三宝院庭園 ---- 六義園
3 桂離宮庭園 ---- 天龍寺庭園 ---- 水前寺成趣園
4 天龍寺庭園 ---- 無鄰庵庭園 ---- 桂離宮庭園

解答と解説: 

答え--- 1
無鄰庵庭園は明治時代
六義園は江戸時代中期(綱吉の頃)
醍醐寺三宝院庭園は秀吉の頃なので桃山時代
水前寺成趣園は江戸時代初期
桂離宮庭園も江戸時代初期(初期はもっと古い)
天龍寺庭園は室町時代

No 2 腐植に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 腐植は、土壌中で微生物による動植物遺体などの分解と再合成によりつくられ、一般に、腐植に富んだ土壌は黒褐色から暗褐色を呈している。
2 腐植は、植物に必要な養分を保持するとともに、徐々に植物に供給する働きがある。
3 腐植は、その含有量が多いとリン酸の固定力が強まるため、リン酸の有効性が増すことになる。
4 腐植は、土壌の団粒構造の形成を促し、土壌を膨軟化させるとともに、酸性雨等による土壌pH の急激な変動を緩和する働きがある。

解答と解説: 

答え--- 3
腐植の含有量が多いと、リン酸を固定していたアルミニウムや鉄と腐植が結合するので、有効リン酸ができて作物根に吸収されることになる。
「リン酸の固定力が強まるため」の文章が誤り。


No 3 次の(イ)〜(ハ)のうち、土壌に関する記述として、適当なものをすべて示したものはどれか。
(イ) 粒径組成は、人為や堆積などによる多量の砂や粘土の混入がない限り、短時間で変化することはない。
(ロ) 土壌中の粘土は、植物の養分を逃がさず土壌中に吸着する性質を持っている。
(ハ) 吸湿水は、土壌粒子の表面に吸着保持されたものであり、一般に、植物には吸収されにくい土壌水分である。
1 (イ) --- (ロ)
2 (ロ) -- (ハ)
3 (イ) --- (ハ)
4 (イ) --- (ロ) --- (ハ)

解答と解説: 

答え--- 4
全ての記述が正しい。


No 4 次の(イ)、(ロ)の記述に該当する肥料の成分の組合せとして、適当なものはどれか。
(イ) 原形質の主成分であるタンパク質や葉緑素をつくり、欠乏時には葉が黄色くなり、過多になると生育が旺盛となり開花が遅れたり咲かない場合がある。
(ロ) 植物体内の新陳代謝をよくし、欠乏時には気孔や水分代謝の調節を欠き、茎葉が軟弱体になり、過多になるとマグネシウムなどの吸収を妨げるので、生育が悪くなる。
(イ) (ロ)
1 窒素 --- リン酸
2 カリ -- リン酸
3 リン酸 --- カリ
4 窒素 --- カリ

解答と解説: 

答え--- 4
欠乏時には葉が黄色くなるなどは、窒素不足のときに発生する。
茎葉が軟弱体になり、水分代謝が劣るようになるのは、カリ不足である。


No 5 植物の虫害に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 グンバイムシ類は、成虫・幼虫とも葉に針状の口を刺して吸汁し、吸汁箇所は白い斑点状になり、加害が進むと葉全体が白くなり生育が抑制され、ツツジ類などに被害を与える。
2 カメムシ類は、成虫は芽を食害し、幼虫は樹皮下や材部を食害し、ウメやカキなどに被害を与える。
3 ドクガ類は、若齢幼虫は群生して葉を食害するため、被害が大きくなり、サクラ類やサザンカなどに被害を与える。
4 コナジラミ類は、成虫・幼虫とも葉に針状の口を刺して吸汁し、葉一面が排泄物で汚れてすす病を併発させ、ガーベラやキクなど多くの植物に被害を与える。

解答と解説: 

答え--- 2
設問はカミキリムシ類の虫害の記述
カメムシ類は果実や葉の吸汁による虫害


No 6 花壇に用いられる植物に関する組合せとして、適当でないものはどれか。
1 パンジー、ヒナゲシ、ワスレナグサ --- 一年草 --- 開花期は春
2 ジニア、ニチニチソウ、マツバボタン --- 一年草 --- 開花期は夏
3 ギボウシ、ムスカリ、ヤマユリ --- 球根類 --- 開花期は夏
4 キク、シオン、ホトトギス --- 宿根草 --- 開花期は秋

解答と解説: 

答え--- 3
ムスカリの花期は春。
ギボウシ、ムスカリ、ヤマユリ共にユリ類なので球根植物である。


No 7 芝草に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 ブルーグラス類は、暖地型芝草であり、寒さには弱いが生長力が旺盛なため、短い期間で芝地を造成することができる。
2 ノシバは、日本芝を代表する芝草で、生育型がほふく型で、生長は遅いが耐暑性、耐寒性、耐乾性も強く、管理も容易である。
3 ライグラス類は、寒地型芝草であり、播種後の発芽、生長が早く、また、越年した翌夏には消失するものがあり、早期緑化用、オーバーシーディング用などに用いられる。
4 トールフェスキューは、生育型が株立ち型で、環境適応力に優れた芝草であり、法面の土壌浸食防止などに用いられる。

解答と解説: 

答え--- 1
ブルーグラス類は寒地型芝生。暑さに弱い。


No 8 壁面緑化に用いられる植物に関する次の記述の(A)〜(C)に当てはまる語句の組合せとして、適当なものはどれか。
「フジは、( A ) つる植物であり、つるで絡むことによりつたい登り、4〜6月に開花する。
ヘデラ(アイビー類)は、常緑つる植物であり、( B ) ことによりつたい登り、多くの品種がある。
ノウゼンカズラは、落葉つる植物であり、つるで絡み、また、吸着根で吸着もすることによりつたい登り、( C ) に開花する。」

(A) (B) (C)
1 落葉 --- 吸盤のある巻きひげで吸着する --- 9月〜10月
2 落葉 --- 気根で付着する --- 7月〜8月
3 常緑 --- 吸盤のある巻きひげで吸着する --- 7月〜8月
4 常緑 --- 気根で付着する --- 9月〜10月

解答と解説: 

答え--- 2
フジは、落葉つる植物であり、つるで絡むことによりつたい登り、4〜6月に開花する。
ヘデラ(アイビー類)は、常緑つる植物であり、気根で付着することによりつたい登り、多くの品種がある。
ノウゼンカズラは、落葉つる植物であり、つるで絡み、また、吸着根で吸着もすることによりつたい登り、7月〜8月に開花する。


No 9 造園樹木に関する組合せとして、適当でないものはどれか。
1 黄色系の花が咲くもの --- フサアカシア、ヤマブキ、レンギョウ
2 秋に葉が黄葉するもの --- イタヤカエデ、イチョウ、カツラ
3 夏に花が咲くもの --- エンジュ、キンシバイ、ヒメシャラ
4 新葉に先立って花が咲くもの --- エゴノキ、コブシ、ヤマボウシ

解答と解説: 

答え--- 4
コブシの花は新葉よりも早く小枝の先に白色の大きな花が咲く
ヤマボウシは常緑だが、紅葉し冬に落葉、新芽を息吹く。花は6月〜7月


No10 石組に用いられる石材に関する記述のうち、適当なものはどれか。
1 「気勢」とは、石を据えて正面から眺めたとき、目につく石材の前面の見た目をいう。
2 「節理」とは、特に火成岩に見られるやや規則的な割れ目をいう。
3 「層理」とは、年月の経過によって石材の表面の軟質部分が風化、浸食された状態をいう。
4 「野面」とは、堆積岩や変成岩の断面に見られる縞目をいう。

解答と解説: 

答え--- 2
節理の説明が正解
気勢は勢いの方向など
層理は堆積岩にて堆積する物質が違ったりして層が分かれて成層していること
野面は玉石を大割りしたもの。雑石


No11 造園材料に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 有孔ポリエチレン管は、軟弱地盤の盛土造成地やグラウンドの排水などに使用され、肉厚により、VPとVUに区分される。
2 一般に、玉石、ゴロタ石、大玉、の順に石の径が小さくなる。
3 陶磁器質タイルは、陶石、石灰石等の原石と粘土を原料とし、成形した後焼成したもので、陶器質タイルのほうが磁器質タイルに比べて吸水性が大きい。
4 焼過ぎれんがは、普通れんがより強度が大きく吸水率が低い。

解答と解説: 

答え--- 1
有孔ポリエチレン管はPE。VPとVUの区分は硬質塩化ビニル管。


No12 造園樹木の支柱に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 歩道の植樹帯に植栽する樹高4.5 m、幹周0.21 m のユリノキに二脚鳥居型(添え木付)支柱を用いた。
2 広場の植桝に植栽する樹高5.0 m、幹周0.30 m のイチョウに三脚鳥居型支柱を用いた。
3 公園の水辺に植栽する樹高3.0 m、幹周0.15 m のシダレヤナギに添え柱支柱を用いた。
4 遊園地の外周に列植する樹高2.0 m、枝張0.30 m のカイズカイブキに竹布掛支柱を用いた。

解答と解説: 

答え--- 3
添え柱支柱は中低木に用いる簡略な支柱で、樹高3.0 mには適さない。


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