平成21年度 1級建築施工管理技術検定試験  午前問題 Page2

No16〜No20までの5問題は、全問題を解答してください。
解答及び解説で疑問を持ったら即調べてみましょう。
自分で調べた方が絶対に頭に入ります。
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No16 舗装に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 舗装用のストレートアスファルトは,一般地域では主として針入度60〜80 の種類のものが使用される。
2 遮断層は,路床が軟弱な場合,軟弱な路床土が路盤用材料と混ざることを防止するため,路盤の下に設ける砂等の層である。
3 CBR は,砕石などの粒状路盤材料の強さを表し,修正CBR は,路床や路盤の支持力を表すものである。
4 排水性アスファルト舗装は,透水性のある表層の下に不透水層を設けて,雨水が不透水層上を流下して速やかに排水され,路盤以下に浸透しない構造としたものである。

解答と解説: 

答え--- 3
CBRは、路床土支持力比という。つまり、材料の強さを表すことでなく、路面の締め固め状態の試験である。修正CBRは、含水率や乾燥密度による誤差や経験則での施工品質管理を修正すべく開発された方法である。


No17 植栽工事に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 法面の芝張りは,目地張りとし,縦目地が通るように張り付ける。
2 樹木の掘取りにより根鉢側面に現れた根は,鉢に沿って鋭利な刃物で切断する。
3 根巻きを行う場合は,樹木の根元直径の3 〜5 倍程度の鉢土を付ける。
4 断根式根回しは,モッコク,サザンカなどの比較的浅根性又は非直根性の樹種に用いる。

解答と解説: 

答え--- 1
法面の芝張りは、通常ベタ張りで間隔をあけることはしない。間隔をあけると隙間より他の雑草が植生しやすく、法面土止めの観点からも適さない。

No18 電気設備に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 電圧の種別で低圧とは,直流にあっては600 V以下,交流にあっては400 V以下のものをいう。
2 フロアダクトは,使用電圧が300 V以下で,乾燥した場所の屋内隠ぺい配線に用いられる。
3 低圧屋内配線の使用電圧が300 Vを超える場合,金属製の電線接続箱には接地工事を施す。
4 フロアダクト内やセルラダクト内では,原則として,電線に接続点を設けない。

解答と解説: 

答え--- 1
電圧の種別で低圧とは,直流にあっては750 V以下,交流にあっては600 V以下のものをいう。ちなみに7000V以下を高圧、それ以上を特別高圧という。

No19 空気調和設備に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 パッケージユニットは,機内に冷凍機を内蔵するユニット形空調機である。
2 ファンコイルユニット方式の2管式配管は,4管式に比べてゾーンごとの冷暖房同時運転が可能で,室内環境の制御性に優れている。
3 単一ダクト方式におけるVAV方式は,負荷変動に応じて供給風量が制御される方式で
ある。
4 圧縮式冷凍機は,圧縮機,凝縮器,膨張弁,蒸発器の4つの主要部分から構成される。

解答と解説: 

答え--- 2
4管式の最大のメリットは季節に関係なく冷房と暖房を各々のゾーンで運転することが可能である。2管式は冷暖同時運転は出来ない。当然だが4管式の方が優れている分、コスト面(維持管理費も)では高くつく。

No20 「公共工事標準請負契約約款」に関する記述として,誤っているものはどれか。
1 発注者は,工事の完成を確認するために必要があると認められるときは,その理由を請負者に通知して,工事目的物を最小限度破壊して検査することができる。
2 請負者は,特許権,その他第三者の権利の対象となっている施工方法を使用するときは,原則として,その使用に関する一切の責任を負わなければならない。
3 発注者は,工事用地その他設計図書において定められた工事の施工上必要な用地を,請負者が必要とする日までに確保しなければならない。
4 発注者は,引渡し前に,工事目的物の全部又は一部を請負者の承諾を得ることなく使用することができる。

解答と解説: 

答え--- 4
請負者の承諾を得なければ使用することは出来ない。

問題番号〔N0.21〕〜〔N0.33〕までの13問題のうちから,5問題を選択し,解答してください。
No21 埋戻し及び盛土に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 機械による締固めを行う場合,盛土材料にばっ気又は散水を行って,含水量を調節することがある。
2 水締めは,水が重力で下部に浸透する際に土の微粒子が沈降し,土の粒子間のすき間を埋める現象を利用したものである。
3 盛土材料は,敷均し機械によって均等,かつ,一定の厚さに敷均してから締固めを行わないと,将来盛土自体の不同沈下の原因となることがある。
4 動的な締固めは,ロードローラー,タイヤローラー等の重量のある締固め機械を用いて,人為的に過圧密な状態を造り,締め固めるものである。

解答と解説: 

答え--- 4
正規圧密の誤り。

No22 ソイルセメント柱列山留め壁に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 ソイルセメントは,止水の役目と山留め壁の構造材の一部として使用される場合がある。
2 N値50以上の地盤,大径の玉石や礫が混在する地盤では,先行削孔併用方式を採用してエレメント間の連続性を確保する。
3 根切り時に発見したソイルセメントの硬化不良部分は,モルタル充填や背面地盤への薬液注入などの処置をする。
4 山留め壁の構築部に残っている既存建物の基礎を先行解体するためのロックオーガーの径は,ソイルセメント施工径より小さい径のものとする。

解答と解説: 

答え--- 4
ソイルセメント施工径より大きい径のものとする。

No23 地下水処理工法に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 帯水層が砂礫層である場合には,ウェルポイント工法が適する。
2 排水の打切りにより,地下構造物が浮き上がることがある。
3 ディープウェル工法による地下水の排水量は,初期の方が安定期よりも多い。
4 釜場工法は,重力排水工法の1 つである。

解答と解説: 

答え--- 1
砂礫層でも不適切とは言い切れないところもあるが、通常は砂質地盤で採用される。砂礫層は透水性が良すぎて隣接地などへ悪影響が出やすい。帯水層が砂礫層である場合はディープウェル工法が適している。

No24 既製コンクリート杭に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 杭を接合する場合,接合する上杭と下杭の軸線が一致するように上杭を建て込む。
2 杭の現場継手に溶接継手を用いる場合,許容できるルート間隔を4mm 以下とする。
3 セメントミルク工法において,根固め液の強度試験用供試体の養生は標準養生とする。
4 セメントミルク工法において,アースオーガーは引上げ時には逆回転とする。

解答と解説: 

答え--- 4
孔壁の崩落する恐れがあるので、アースオーガーは引上げ時には逆回転しない。

No25 鉄筋の加工及び組立てに関する記述として,最も不適当なものはどれか。
ただし,dは異形鉄筋の呼び名の数値とする。
1 SD 345,D 19 の鉄筋末端部の折曲げ内法直径は,4 dとした。
2 T形梁のあばら筋をU字形とする場合,上部のキャップタイの末端部は,90 °曲げとし,余長を8 dとした。
3 片持ちスラブ上端筋の先端は,90 °曲げとし,余長を4 dとした。
4 異形鉄筋相互のあきは,呼び名の数値の1.25倍,粗骨材最大寸法の1.5 倍,25 mm のうち,最も大きい数値とした。

解答と解説: 

答え--- 4
異形鉄筋相互のあきは,呼び名の数値の1.5倍,粗骨材最大寸法の1.25倍かつ25 mm以上である。

No26 鉄筋のガス圧接に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 圧接継手において考慮する鉄筋の長さ方向の縮み量は,鉄筋径の1 〜1.5 倍である。
2 同一径の鉄筋をガス圧接する場合の鉄筋中心軸の偏心量は,その径の1/5以下とする。
3 SD490の圧接は,第4種の技量資格者が行うことで施工前試験を省略することができる。
4 圧接端面の加工を圧接作業の当日より前に行う場合には,端面保護剤を使用する。

解答と解説: 

答え--- 3
SD490を圧接する場合は、施工前試験を行わなければならない。ちなみに4種では呼び名D51mm以下の圧接が出来る。

No27 型枠支保工に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 支柱としてパイプサポートを2本継いで使用するので,継手部は4 本以上のボルトで固定した。
2 支柱として用いるパイプサポートの高さが3.5 m を超えるので,水平つなぎを設ける位置は高さ2.5 m ごとにした。
3 支柱として鋼管枠を使用するので,水平つなぎを設ける位置は最上層及び5 層ごとにした。
4 支柱として用いる組立て鋼柱の高さが4 m を超えるので,水平つなぎを設ける位置は高さ4 m ごとにした。

解答と解説: 

答え--- 2
水平つなぎは2mごとに配置する。

No28 コンクリートの打込みに関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 水平打継ぎ部分は,十分に散水して湿潤状態とするが,水が残っている場合は取り除く必要がある。
2 コンクリートポンプを用いて圧送する場合,軽量コンクリートは,普通コンクリートに比べてスランプの低下や輸送管の閉そくが起こりにくい。
3 コンクリート内部振動機(棒形振動機)の挿入間隔は,有効範囲を考慮して60 cm 以下とする。
4 コンクリート1 層の打込み厚さは,コンクリート内部振動機(棒形振動機)の長さを考慮して60 cm 以下とする。

解答と解説: 

答え--- 2
軽量コンクリートのほうが比重が小さい分閉そくは起こりにくい。

No29 コンクリートの養生に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 打込み後のコンクリート面が露出している部分に散水や水密シートによる被覆を行うことは,初期養生として有効である。
2 湿潤養生を打ち切ることができる圧縮強度は,早強ポルトランドセメントと普通ポルトランドセメントは同じである。
3 寒中コンクリートで加熱養生を行う場合は,コンクリートに散水をしてはならない。
4 打込み後のコンクリートが透水性の小さいせき板で保護されている場合は,湿潤養生と考えてもよい。

解答と解説: 

答え--- 3
加熱養生により急速に乾燥が進む場合は散水はしたほうがよい。

No30 高力ボルト接合に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 一次締め及び本締めは,ボルト一群ごとに継手の中央部より周辺部に向かって締め付けた。
2 1 mm を超える肌すきが生じたために入れたフィラープレートは,脱落を防止するためスプライスプレートに溶接した。
3 ボルト頭部又はナットと接合部材の面が1/20以上傾斜していたので,勾配座金を使用した。
4 呼び径がM 22 のトルシア形高力ボルトは,締付け長さが40 mm であったので,首下長さが75 mm のものを使用した。

解答と解説: 

答え--- 2
フィラープレートは両面摩擦処理をおこなったものを挿入する。スプライスプレー(添え板)に溶接することにより締め付け不足などの不良が発生する恐れがあるので、記述は不適切である。

No31 鉄骨の耐火被覆工法の特性に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 吹付け工法は,耐火被覆材料を鉄骨に直接吹き付ける工法であり,軽量セメントモルタル吹付けは硬化までの養生が不要である。
2 成形板張り工法は,加工した成形板を鉄骨に張り付ける工法であり,耐火被覆材の表面に化粧仕上げができる。
3 巻付け工法は,無機繊維のブランケットを鉄骨に取り付ける工法であり,施工時の粉塵の発生がほとんどない。
4 左官工法は,下地に鉄網を使用し各種モルタルを塗る工法であり,どのような形状の下地にも施工継目のない耐火被覆を施すことができる。

解答と解説: 

答え--- 1
記述は岩面ロックウール吹付である。セメントモルタル吹付けは硬化までの養生が必要。

No32 図に示す油圧式バックホウの作業範囲の諸元イ〜ニの名称として,最も不適当なものはどれか。
1 イ --- 最大掘削高さ
2 ロ --- 最大ダンプ高さ
3 ハ --- 最大垂直掘削深さ
4 ニ --- 最大掘削半径

解答と解説: 

答え--- 3
ハは、最大掘削深さを示す。最大垂直掘削深さはバケット形状が垂直掘削状態の先である。(ハより少し浅い位置に該当する)

No33 鉄筋コンクリート造建築物の耐震改修工事に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 コンクリート流込み工法による壁の増設では,上部すき間に圧入したグラウト材が空気抜きから出ることでグラウト材が充填されたことを確認した。
2 柱の連続繊維補強工法において,躯体表面を平滑にするための下地処理後,その表面は接着力確保のため目荒らしを行い,隅角部は直角のままとした。
3 柱の溶接金網巻き工法において,溶接金網は分割して建て込み,相互の接合は重ね継手とした。
4 既存構造体にあと施工アンカーが多数埋め込まれる増設壁部分に用いる割裂補強筋には,スパイラル筋又ははしご筋を用いることとした。

解答と解説: 

答え--- 2
隅角部を直角にすると連続繊維補強に傷をつけて本来の力が発揮できない可能性がある。角は落とす。

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