一般工学 測量1


光波測距儀

光波測距儀による測定に関して適当でないものはどれか。
1 気温は,大気の屈折率を補正するために測定する。
2 気象要素の測定誤差が,気象補正後の距離に与える量は,距離に関係なく一定である。
3 光波測距儀の周波数の変化は,測定値に影響を与える。
4 測定の誤差には,測定距離に比例する部分と比例しない部分とがある。

解答 (2)
大気に対応するものなので、屈折率と気温等は関係が深い。一定にはならない。
光波測距儀
光波測距儀に関する記述のうち誤っているものはどれか。
1 測距儀の変調周波数は,変化することがあるので,ときどき検定を行う必要がある。
2 大気中の光速度と真空中の光速度は同じである。
3 光波測距儀の器械定数は,比較基線場において比較測定して求めることができる。
4 光波測距儀による測定値は,斜距離を表す。

解答 (2)
光の速度は,大気中の気温・湿度・気圧の変化によって屈折率が変化し一定でない。故に,気象補正が必要となる。また,光波測距儀の測定距離は,巻尺の場合と同様に2地点間の直接距離すなわち斜距離であるから,傾斜補正が必要となる。なお,最近の機種は,高低角も同時に測って水平距離に補正して表示するものが一般的である。

公共測量の実施体制
建設省の行う公共測量に関して適当でないものはどれか。
1 公共測量における測量種別には,1〜4級基準点測量や1〜4級水準測量などがある。
2 公共測量については,その作業方法等を定めて,測量の規格を統一している。
3 公共測量を行う作業機関は,作業計画の立案,工程管理及び精度管理を総括する主任技術者を選任しなければならない。
4 公共測量を行う作業機関の主任技術者は,十分な実務経験を有する登録された測量士又は測量士補でなければならない。

解答 (4)
測量士補は主任技術者にはなれない。

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解説
光波測距儀及びその誤差
光波測距儀は,変調周波数(強度に変調した光)を発射し,反射波との位相差から2点間の距離を求めるものである。
測定距離L=1/2(nλ+l)
λ 波長
位相差
往復の波の数
2 光波測距儀で測定される距離は,標準状態の大気に対応するもので,気温・気圧・湿度が標準状態と異なれば,屈折率・光の速度(大気中では真空中より遅い)が変り,気象補正を行う。影響の大きさは,気温・気圧の順で,湿度はきわめて小さい。
3 光波測距儀には,電気回路などによる固有の誤差があり,これを器械誤差(定数)という。この器械定数は,比較基線場で次のようにして求める。
@ 500 m 以上離れた2定点A,Bを設け,直線AB上に中間の点Cをとる。
A 光波測距儀でL1,L2,L3を測定し,傾斜補正を行い水平距離を求める。
B 器械定数(補正値)C= L1-(L2+L3)
4 光波測距儀の測定誤差ΔLは,器械固有の誤差(a)と測定距離(L)に比例する誤差に分けられる。
誤差ΔL=a+b・L ---(aとbは定数。L=測定距離)
精度=±(0.5〜1cm+L/50万)
5 変調周波数の変化は,測定値に影響を与えるので,ときどき検定を行う。
公共測量の実施体制
1 公共測量とは,国土地理院が行う基本測量以外の測量で,国又は公共団体が費用の全部又は一部を負担・補助して実施する測量をいう。公共測量を実施する作業機関は,作業を円滑かつ確実に実施するため次の措置をとる。
2 作業計画の立案,工程管理及び精度管理を総括する者として,主任技術者を選任する。主任技術者は測量士で,かつ高度の技術と十分な実務経験を有すること。測量士・測量士補以外の者を技術者として作業に従事させないこと。
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