一般工学 電気・機械 2


ディーゼル機関とガソリン機関

ディーゼルエンジンとガソリンエンジンに関する記述のうち適当でないものはどれか。
1 ディーゼルエンジンは,ガソリンエンジンより運転経費が安く取扱いが容易である。
2 ガソリンエンジンは,ディーゼルエンジンより圧縮比が高い。
3 ガソリンエンジンは,ディーゼルエンジンより馬力当りのエンジン重量が小さい。
4 ディーゼルエンジンの点火方式は,圧縮自己着火方式であり気化器がいらない。

解答 (2)
ディーゼルエンジンは,点火方式が圧縮による自己着火のため,電気火花点火方式のガソリンエンジンに比べ圧縮比が高い。
4サイクル機関と2サイクル機関
原動機に関する記述のうち誤っているものはどれか。
1 サイクル機関では,クランク軸の1回転について1回爆発する。
2 4サイクル機関の作動順序は,吸気→膨張→圧縮→排気である。
3 4サイクル機関は,2サイクル機関に比ベフライホールは大きい。
4 4サイクル機関は,2サイクル機関に比べて燃料消費率が小さい。

解答 (2)
作動は,吸気→圧縮→爆発(膨張)→排気の順で行われる。
トルクコンバータ(流体継手)
トルクコンバータを使用した建設機械の得失に関して適当でないものはどれか。
1 負荷に応じて自動的に変速させるので運転が容易である。
2 機械効率が低下するので燃料消費量が多くなる。
3 サイクルタイムが長くなるので作業能率が低下する。
4 機械各部の衝撃荷重が減るので寿命が長くなる。

解答 (3)
作業能率は良くなる

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解説
ディーゼル機関とガソリン機関
建設機械用原動機には,耐久性,信頼性,運転の整備及び取り扱いが容易なディーゼルエンジンが主力となっている。
@ 燃料費が安価で,熱効率が良い。
A 最高回転速度が低い。故にシリンダ容積に対する出力は小さい。
B 気化品・点火装置が不要であるが,燃料噴射ポンプが必要となる。
C 爆発圧力が大きく,構造が堅固で,同一出力のエンジンではガソリンエンジンより重量が大きい。
2 内燃機関は,吸入・圧縮・燃焼・排気の4サイクルで1回の爆発,この間にクランク軸が2回転する4サイクル方式と,吸入・圧縮と燃焼・排気の2サイクルで1回の爆発,クランク軸が1回転する2サイクル方式がある。
ディーゼル機関とガソリン機関
 
ディーゼルエンジン ガソリンエンジン
構     造 がん丈,簡単,重量大 普通
燃焼圧力(点火方式) 高い(自然発火) 低い(電気火花点火)
圧  縮  比 1:15〜22 1:5〜10
燃料(運転経費) 軽油(安価) ガソリン(高価)
回  転  数 1,000〜2,000rpm(低い) 2,000〜4,000rpm(高い)
故     障 少ない 多い
振 動・騒 音 大きい 普通
熱  効  率 30〜40%(良い) 25〜30%
馬力当りの価格 高価 安価
馬力当りの重量
火災に対する危険度 少ない 多い
4サイクルと2サイクル
条   件 4サイクル 2サイクル
熱   効   率 高  い 低  い
燃 料 消 費 量 少ない 多  い
同一シリンダーの出力
シリンダーの寿命 長  い 短  い
回転力の均一性
フライホイールの大小
馬力当たりの重量 重  い 軽  い
騒       音 低  い 高  い
高速機関としての性能 高  い 低  い
トルクコンバータ(流体継手)
流体継手は,油などの液体を利用して2軸間に回転を伝えるもので,2軸の端に羽根車を取り付け,入力軸の回転によって泊を動かし,この油の移動によって出力側の羽根車を回すことにより出力軸に動力を伝達する。
2 トルクコンバータは,流体継手の一種で,二つの羽根車のほかに案内羽根(ステータ)を設けて油の方向を変え,トルクを大きくしてタービン羽根車に伝えることができる。出力側の負荷が小さいときは回転数が大きく,負荷が大きいときは回転数を下げ,トルクを増大する無段階の自動変速機である。
3 トルクコンバータは,振動や衝撃を吸収し,スムーズに断続を行うことができる。建設機械のように負荷の変動が多い機械に速し,ブルドーザ等のように振動や衝撃を生じる建設機械の変速機に用いられる。
トルクコンバータの特徴
〔利 点〕 〔欠 点〕
@ 運転がスムーズである。
A 耐久性が大,維持費が小。
B 作業能力がよい。
C 衝撃力を要するものに適する。
@ 効率は他の変速装置より劣る。
A 燃料消費料は若干上がる。
B 価格が高い。
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