土木一般 土工 12


のり面保護工

のり面保護工に関する記述のうち適当でないものはどれか。
1 のり枠工は,切土のり面で湧水のあるのり面,長期間の安定に疑問のあるのり面,また盛土のり面で長大なのり面,はらみ出しの恐れのあるのり面に用いられる。
2 プレキャストのり枠工は,湧水のある切土のり面,長大な切土のり面,あるいは植生を行っても表面が崩落する恐れのあるのり面などに用いられる。
3 吹付のり枠工は,凹凸のあるき裂の多い岩盤のり面や早期に保護する必要があるのり面などに用いられる。
4 コンクリート吹付工は,湧水のある箇所,湿潤なのり面,凍上するのり面に用いられる。

解答 (4)
コンクリート吹付工は,湧水のある場所には適さない。分離して剥がれる恐れがある。

のり面保護工に関する記述のうち適当でないものはどれか。
1 種子吹付工の施工に当っては,吹付機のノズルをのり面に直角に保持するとともに,吹付距離を常時一定に保たなければならない。
2 植生筋工は,主として盛土部に透した工法で,盛土の土羽打ちの際に繊維帯を水平に敷き並べるものである。
3 のり勾配が1:1.0より緩く湧水が多い場合は,湧水によって表層土砂を流さないようにするため,蛇かご工,編柵工などを施工する。
4 岩石の切取り面で割目が多く,雨水の浸透による風化や,凍上作用によるのり面はく落の恐れがある所には,モルタル吹付工がよい。
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解答 (1)
種子吹付工は、ノズルの角度や距離を調整しながら行う。
のり面保護エに関する記述のうち適当でないものはどれか。
1 コンクリート張工は,節理の多い岩,ゆるい崖錐層等でコンクリート等による吹付けでは崩壊する恐れがある箇所に用いる。
2 編柵工は,種子,肥料の混じった土を網状の袋に詰めたものをのり面に掘った溝に埋め込み,柵で固定する工法である。
3 のり面蛇かご工は,のり面に湧水があって,土砂流出の恐れがある場所又は崩壊箇所の復旧などに用いられる工法である。
4 コンクリートブロック枠工は,1:1程度までのゆるい勾配を限度として適用し,枠の中詰めには良質土を用い,植生で保護する。

解答 (2)
編柵工は,木ぐいを打ち込む
解説
1 モルタル吹付工・コンクリート吹付工
モルタルあるいはコンクリートをガンを用いてのり面に吹付ける工法で,のり面の風化並びにはく離,崩落を防ぐことを目的として,湧水のない切土のり面に施工される。
2 石張工,ブロック張工
のり勾配が1:1より緩いのり面に施工する。のり面の浸食防止,風化防止を主目的とし,表面の崩落防止にも効果がある。粘着力のない砂質土,崩れやすい粘質土の切土のり面に用いられる。
3 コンクリート張工
割目や節理の多い岩,がけなどののり面で,コンクリート吹付工では崩壊する恐れのある箇所に用いられる。
4 種子吹付工
圧縮空気により種子等を吹き付けるが,吹き付け面の凹凸や土質等の状況によってノズルの角度や距離を調整しながら行う。
5 植生筋工
種子・肥料等を装置した繊維帯を定められた間隔に2/3以上が土に埋まるように土羽打ちをする。
6 編柵工
植物が十分に繁茂するまでの間,のり面の浸食,洗掘を防止する目的で,木ぐいを打ち込むもの。
7 蛇かご工
のり面に湧水があって土砂が流出する恐れのある場合,崩壊した箇所を復旧する場合,凍上によりはく離する場合に用いる
のり面保護工の工程とその目的
保護工の分類 工   種 目的・特徴 摘   要
植   生   工 種子散布工,客土吹付工
厚層基材吹付工
植生マット工,張芝工
雨水浸食防止
全面植生(緑化)
凍上崩落抑制
盛土の浅い崩壊
切土の浅い崩壊
植生筋工,筋芝工 盛土の浸食防止,部分植生 盛土の浅い崩壊
土のう工
植生穴工
樹木植栽工
不良土・硬質土のリ面の浸食防止,
部分客土植生
環境保全,景観
切土の浅い崩壊











 密  閉  型
 降雨の浸透を許さないもの
モルタル吹付工
コンクリート吹付工
石張工・ブロック張工
プレキャスト枠工
風化,浸食防止 切土の浅い崩壊
切土又は盛土の浅い崩壊
 開  放  型
 降雨の浸透を許すもの
コンクリートブロック枠工
編柵工

落石防止網工
のリ表層部の浸食や湧
水による流出の抑制

落石防止
切土又は盛土の浅い崩壊
 抗 土 圧 型
 ある程度の土圧に
   抵抗できるもの
コンクリート張工
現場打ちコンクリート枠工
アンカー工
のり表層部の崩落防止,
多少の土圧を受ける恐れの
ある箇所の土留め,
岩盤剥落防止
切土の深い崩壊
切土の深く広範囲に及ぶ崩壊
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