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※ 問題番号〔No.16〕〜〔No.20〕までの5 問題は、全問題を解答してください。


No16 植栽工事における移植に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 根巻きに際しては、鉢土のくずれを防止するため、鉢の表面を縄などで十分に締め付ける。
2 移植後の樹木の幹からの水分の蒸散防止、幹焼け防止と防寒等のために幹巻きを行う。
3 根回しに際しては、できるだけ細根を残すように掘り下げる。
4 移植後の樹木の枯れを防止するため、掘取りの前に枝抜きや摘葉を行ってはならない。

解答と解説: 

答え--- 4
樹木の移植の場合、堀取りに先立ち枝葉を適度に切詰め、切透かし、摘葉等をおこなう。


No17 電気設備の低圧配線に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 ライティングダクトは、壁や天井などを貫通して設置してはならない。
2 合成樹脂製可とう電線管(PF管)は、自己消火性がなく、屋内隠ぺい配管に用いてはならない。
3 地中電線路では、ビニル電線(IV)を使用してはならない。
4 合成樹脂管内、金属管内及び金属製可とう電線管内では、電線に接続点を設けてはならない。

解答と解説: 

答え--- 2
PF管は、自己消火性がある材料である。耐燃性試験で適合しないと販売できない。


No18 空気調和設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 単一ダクト方式におけるCAV方式は、インテリアゾーンやペリメータゾーンなど各ゾーンの負荷変動に応じて吹出し風量を変化させる方式である。
2 二重ダクト方式は、2系統のダクトで送風された温風と冷風を、混合ユニットにより熱負荷に応じて混合量を調整して吹き出す方式である。
3 ファンコイルユニット方式の4管式配管は、2管式に比べてゾーンごとに冷暖房同時運転が可能で、室内環境の制御性に優れている。
4 空気調和機は、一般にエアフィルタ、空気冷却器、空気加熱器、加湿器及び送風機で構成される。

解答と解説: 

答え--- 1
CAV方式は定風量方式のこと。各ゾーンごとに風量等を調整出来ない。各ゾーンごとに調整できるのはVAV方式(変風量方式)である。



No19 消火設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 屋内消火栓設備は、消火活動上必要な施設として消防隊専用に設けられるもので、在住者による消火は期待していない。
2 閉鎖型ヘッドのスプリンクラー消火設備は、スプリンクラーヘッドの放水口が火災時の熱により開放し、流水検知装置が作動して放水し消火する。
3 不活性ガス消火設備は、二酸化炭素などの消火剤を放出することにより、酸素濃度の希釈作用や気化するときの熱吸収による冷却作用により消火する。
4 連結送水管は、火災の際にポンプ車から送水口を通じて送水し、消防隊が放水口にホースを接続して消火活動を行うための設備である。

解答と解説: 

答え--- 1
屋内消火栓設備は在館者による初期消火を期待するものである。


No20 請負契約に関する記述として、「公共工事標準請負契約約款」上、誤っているものはどれか。
1 発注者は、工事用地その他設計図書において定められた工事の施工上必要な用地を、受注者が必要とする日までに確保しなければならない。
2 工事目的物の引渡し前に、工事目的物又は工事材料について生じた損害その他工事の施工に関して生じた損害については、すべて発注者がその費用を負担する。
3 発注者は、工事目的物に重要な瑕疵があるときは、受注者に対して相当の期間を定めてその瑕疵の修補を請求し、又は修補に代え若しくは修補とともに損害の賠償を請求することができる。
4 工期の変更については、発注者と受注者が協議して定める。ただし、予め定めた期間内に協議が整わない場合には、発注者が定め、受注者に通知する。

解答と解説: 

答え--- 2
工事引渡し前に生じた損害は、特殊な要因でない限り通常は施工者側が負担する。





問題番号〔No.21〕〜〔No.33〕までの13問題のうちから、5 問題を選択し、解答してください。

No21 乗入れ構台の計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 構台の大引材や根太材の構造計算は、強度検討のほかに、たわみ量についても検討した。
2 乗入れ構台は、車の通行を2車線とするため、幅を5 mとした。
3 乗入れ構台の支柱と山留めの切梁支柱は、荷重に対する安全性を確認したうえで兼用する計画とした。
4 乗込みスロープは、構台への車両の出入りに支障がないようにするため、勾配を1/8とした。

解答と解説: 

答え--- 2
車の通行を2車線とする場合、6m以上とする。

No22 土工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 ボイリングとは、掘削底面付近の砂地盤に上向きの水流が生じ、砂が持ち上げられ、掘削底面が破壊される現象をいう。
2 パイピングとは、粘性土中の弱い所が地下水流によって局部的に浸食されて孔や水みちが生じる現象をいう。
3 ヒービングとは、軟弱な粘性土地盤を掘削する際に、山留め壁の背面土のまわり込みにより掘削底面の土が盛り上がってくる現象をいう。
4 盤ぶくれとは、掘削底面やその直下に難透水層があり、その下にある被圧地下水により掘削底面が持ち上がる現象をいう。

解答と解説: 

答え--- 2
パイピングは、シルトや砂質で生じる水の通り道である。


No23 地下水処理に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 ウェルポイント工法は、透水性の高い粗砂層から低いシルト質細砂層程度の地盤に用いられる。
2 ディープウェル工法は、透水性の低い粘性土地盤の地下水位を低下させる場合に用いられる。
3 リチャージ工法は、排水に伴う周辺の井戸枯れの防止に有効であるが、水質が問題になることがある。
4 釜場工法は、根切り部への浸透水や雨水を、根切り底面に設けた釜場に集め、ポンプで排水する重力排水工法の1つである。

解答と解説: 

答え--- 2
ディープウェル工法は深井戸を設けて地下水を汲み出す工法で、透水性の良い砂〜礫地盤に有効である。


No24 場所打ちコンクリート杭の施工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 鉄筋かごの主筋と帯筋は、原則として溶接により接合する。
2 オールケーシング工法における孔底処理は、孔内水がない場合やわずかな場合にはハンマーグラブにより掘りくずを除去する。
3 アースドリル工法の掘削深さの確認は、検測器具を用いて孔底の2箇所以上で検測する。
4 リバース工法における2次スライム処理は、一般にトレミー管とサクションポンプを連結し、スライムを吸い上げる。

解答と解説: 

答え--- 1
鉄筋の接合は結束線が原則である。溶接の場合、熱の作用により強度低下の恐れがあるので認定品の溶接閉鎖型帯筋など以外は原則として認められない。溶接をする場合は組立補強材を設けるなどの配慮が必要。結束線で組むとレッカー吊り組み込みで解れる場合があり嫌うことがあるが、メカニカル継手などを併用する等の配慮が望ましい。


No25 鉄筋の加工及び組立てに関する記述として、最も不適当なものはどれか。ただし、dは異形鉄筋の呼び名の数値又は丸鋼の径とする。
1 D35の異形鉄筋を用いる梁主筋をL形に加工する際に、一辺の加工寸法の許容差を±20mmとした。
2 SD345、D25 の異形鉄筋を90°折曲げ加工する場合の内法直径は、3dとした。
3 梁の片側がスラブと一体となるL形梁において、U字形のあばら筋とともに用いるキャップタイは、スラブ付き側の末端部を90°曲げとし、余長を8dとした。
4 梁せいが2mの基礎梁を梁断面内でコンクリートの水平打継ぎとするので、上下に分割したあばら筋の継手は、180°フック付きの重ね継手とした。

解答と解説: 

答え--- 2
D19以上の折り曲げ内法直径は4d以上とする。D16以下なら3d、D41以上なら5d以上。折り曲げ角度は90度〜180度共通である。




No26 異形鉄筋の継手及び定着に関する記述として、最も不適当なものはどれか。ただし、dは異形鉄筋の呼び名の数値とする。
1 梁の主筋を重ね継手とする場合、水平重ね、上下重ねのいずれでもよい。
2 一般階における四辺固定スラブの下端筋の直線定着長さは、10 d以上、かつ、150 mm以上とする。
3 梁の主筋を重ね継手とする場合、隣り合う鉄筋の継手中心位置は、重ね継手長さの1.0 倍ずらす。
4 柱頭及び柱脚のスパイラル筋の末端の定着は、1.5 巻以上の添巻きとする。

解答と解説: 

答え--- 3
隣り合う鉄筋の継手中心位置は、重ね継手長さの0.5倍か、1.5倍以上ずらす。1.0倍ずらすと場合によっては重ね継手位置が揃ってしまうことがある。実際に1.0倍として重ね継手が揃わない場合は問題無いが、揃う場合は配慮する必要がある。


No27 厚さ20cmの鉄筋コンクリートスラブを通常のポンプ工法で打ち込む場合の型枠の設計に用いる鉛直荷重として、最も適当なものはどれか。
ただし、鉄筋を含んだコンクリートの単位容積重量を23.5 kN/m3、型枠の自重は400N/m2とする。
1 4,700 N/m2
2 5,100 N/m2
3 6,200 N/m2
4 6,600 N/m2

解答と解説: 

答え--- 4
23.5KN×0.2=4,700N/m2、400N/m2を加算して5,100 N/m2である。
コンクリート打設作業時の作業荷重が労働安全衛生規則第240条で150kg/m2以上確保することと定められているので約1,500N/m2を加算すると6,600 N/m2となる。作業荷重の値は覚えておくこと。


No28 コンクリートの調合に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 調合管理強度が21 N/mm2 の普通コンクリートの場合のスランプは、21 cmを標準とする。
2 計画供用期間の級が標準供用級において、普通ポルトランドセメントを用いる場合の水セメント比の最大値は65 %とする。
3 単位水量の最大値は、185 kg/m3とし、コンクリートの品質が得られる範囲内で、できるだけ小さくする。
4 構造体強度補正値は、セメントの種類及びコンクリートの打込みから材齢28日までの期間の予想平均気温の範囲に応じて定める。

解答と解説: 

答え--- 1
スランプは普通、上部構造で18cm、基礎では15cm程度を標準とする。呼び強度21によりスランプ値が決定するわけではない。


No29 コンクリートの打込み及び締固めに関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 同一区画のコンクリート打込み時における打重ね時間は、先に打ち込まれたコンクリートの再振動可能時間以内とした。
2 打継ぎ面のレイタンスを高圧水洗により取り除き、健全なコンクリートを露出させてから打ち継いだ。
3 梁及びスラブの鉛直打継ぎ部は、梁及びスラブの端部に設けた。
4 コンクリート内部振動機(棒形振動機)による締固めにおいて、加振時間を1箇所10秒程度とした。

解答と解説: 

答え--- 3
梁および床スラブの鉛直打継ぎ部は、スパンの中央または端から1/4付近に設ける。


No30 高力ボルト接合に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 呼び径がM22 のトルシア形高力ボルトの長さは、締付け長さに25 mmを加えた値を標準とした。
2 高力ボルトの締付け後の余長の検査において、ナット面から突き出たねじ山が、1〜6山の範囲にあるものを合格とした。
3 呼び径がM24 の高力ボルトの1次締付けトルク値は、約200 N・mとした。
4 ボルト頭部又はナットと接合部材の面が1/20を超えて傾斜している箇所には、勾配座金を使用した。

解答と解説: 

答え--- 1
トルシア形高力ボルトの長さは呼び径がM22の場合、35mm以上である。25mmはM16の場合。


No31 鉄骨の建方に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 梁の高力ボルト接合では、梁の上フランジのスプライスプレートをあらかじめはね出しておき、建方を容易にする。
2 ウェブを高力ボルト工事現場接合、フランジを工事現場溶接接合とする混用接合は、原則として高力ボルトを先に締め付け、その後溶接を行う。
3 建方時の予期しない外力に備えて、1日の建方終了ごとに所定の補強ワイヤを張る。
4 柱の溶接継手のエレクションピースに使用する仮ボルトは、普通ボルトを使用して全数締め付ける。

解答と解説: 

答え--- 4
エレクションピースに使用する仮ボルトは、最初から高力ボルトを全数締め付ける。溶接後は切断して取り除く。


No32 建設機械に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 クラムシェルは、垂直掘削深さが40 m 程度までの軟弱地盤の掘削に用いられる。
2 最大混合容量4.5 m3のトラックアジテータの最大積載時の総質量は、約20 t である。
3 ブルドーザーの平均接地圧は、全装備質量が同程度の場合、普通ブルドーザーより湿地ブルドーザーの方が大きい。
4 油圧式トラッククレーンのつり上げ性能は、アウトリガーを最大限に張り出し、ジブ長さを最短にし、ジブの傾斜角を最大にしたときにつり上げることができる最大の荷重で示す。

解答と解説: 

答え--- 3
平均接地圧は機械総重量÷機械設置面積により求められる。この数値が高くなるほど土に埋まりやすい。湿地ブルドーザは埋まりにくい仕様であるので普通ブルドーザーの場合のほうが数値は高くなる。


No33 鉄筋コンクリート造の建築物の躯体解体工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 圧砕機の地上作業による解体では、作業開始面の外壁から1スパンを上階から下階に向かって全階解体し、オペレーターの視界を確保した。
2 圧砕機の階上作業による解体に先立ち、解体したコンクリート塊を下部に落とすための開口部をハンドブレーカにより各階に設けた。
3 大型ブレーカの階上作業によるスラブや梁など水平材の解体作業は、大型ブレーカの走行階の部材を後退しながら解体した。
4 外壁の転倒解体工法において、1回の転倒解体部分は、柱2本を含み、幅は1〜2スパン程度とし、高さは2層分とした。

解答と解説: 

答え--- 4
外壁の転倒工法等を用いる場合、同時に解体する部分の一体性を確保するとともに、過度な力を加えず内側に安全に転倒させること。1回の転倒解体部分は、柱2本を含み、幅は1〜2スパン程度とし、高さは1層分以下とする。(建築物解体工事共通仕様書より)





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